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2021.03.04

大学

グラフィックデザイン学科の学生が備蓄用缶入りパン「安心、缶」のパッケージをデザイン

上写真は、2021年3月3日に開催された備蓄用缶入りパン「安心、缶」のパッケージのデザイン発表会時の様子。

グラフィックデザイン学科では、山形県リハビリセンターより、備蓄用缶入りパン「安心、缶」のパッケージのデザイン制作依頼を受け、同学科の田中康博(たなか・やすひろ)教授指導のもと、同学科学生6名がデザイン提案を行い、その中から高橋葵(たかはし・おあい)さんのデザイン案が採用され、令和3年4月より販売されます。

非常時だからこそ、手に取るとやさしさが伝わるデザインを

山形県は土砂崩れや洪水などの自然災害が多いことから、缶入りパンの計画は6年前から行ってきました。山形県の工業技術センターや保健所などの協力も得ながら、昨年4月より、備蓄用缶入りパンとして販売していますが、利用者から「手に取るとやさしさが伝わるもの」「辛い時に元気になるイラストだったらいい」などの声があがり、本学グラフィックデザイン学科へデザインの依頼があり、デザイン案の制作がスタートしました。

今回のパッケージデザインのリニュアルを本学へご依頼くださった山形県リハビリセンターの黒沼祐蔵 総括施設長。

この日は、「安心、缶」の新パッケージ案となるデザイン案とコンセプトをそれぞれの学生たちからお話しさせていただいた(2020年12月)。写真左は学生たちを指導した田中康博グラフィックデザイン学科教授。

利用者のみなさんが非常時にほっとできるようにという思いで考えられた様々なアイデア。

備蓄用を日常でも美味しく食べられる

指導を行った田中教授は、「学生たちとの試食会でこの缶入りパンを食べてみると、しっとりとした触感でとても良い味わいだった。備蓄を目的とした缶入りパンだが、日常でも美味しく食べられるパンになってほしいという思いを込めてデザインしたので、やさしさを届けられるデザインになった。障害者の方が楽しくラベルを張る作業ができること、暗い中でも探し出しやすいことなど、普段の食品パッケージとはまた異なる視点で選ばれている。学生たちも誇りをもって制作にかかわることができた」とこの半年の制作を振り返りました。

今回のパッケージリニュアルに関わったグラフィックデザイン学科の学生たち。写真左から神谷雨音さん、三浦安澄さん、北楯史織さん、高橋葵さん、中津万智さん、山本玲可さん。デザインが採用された高橋さんは、「災害時はもちろん、アウトドア用品としても楽しむことができます。暗い中でも懐中電灯の明かりで探しやすく、非常事態時でも安心感が得られると思います」と話しました。

施設の利用者と職員ら合わせて約110名の投票により決まったという今回のデザイン。手にした利用者の方からは、「明日への希望が湧く」などの意見も実際にあったそうです。有事の際はもちろん、普段から自宅に備蓄し、普段のお茶の時間に食べながら防災の話をすることで、日々の防災意識を高められそうです。

受託概要

受託研究名:「安心、缶」パッケージ等デザイン制作業務
研究期間:令和2年10月12日~令和3年3月15日

新パッケージ「安心、缶」の販売

発売開始:2021年4月1日より
お問い合わせ:山形県リハビリセンター(TEL:023-686-3722)

受託のご依頼・お問い合わせ先

東北芸術工科大学 共創デザイン室 
TEL:023-627-2199


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