教育目的
学部
人と自然を思いやる想像力と、社会を変革する創造力を身に付け、自らの意思で未来を切り拓くことができる人材の育成
- 本質を見ようとする姿勢、純粋な目:「想像力」 Imagination
- 想いを形にできる力:「創造力」 Creativity
- 問題提起と解決への強い意志:「意志」 Spirit
- 社会的・職業的自立のための能力・態度:「社会性」 Sociality
大学院
修士課程<芸術文化専攻>
人間の「精神」の充足に寄与する芸術の存在意義を探究し、文化の担い手たらんと研究・創作に取り組み続けられる人材の育成
修士課程<デザイン工学専攻>
現代社会が直面する諸問題の解決を図り、真に健やかな生活の実現をめざす、「用」のデザインを志向し、実践し続けられる人材
博士後期課程<芸術工学専攻>
学究的態度、批評的態度、および利他的態度を備えた、創造的なる〈人間のための研究者〉の育成
3つのポリシー
入学者の受け入れ方針(アドミッション・ポリシー)
学部
東北芸術工科大学は、「藝術立国」という理念のもと、“人と自然を思いやる想像力と、社会を変革する創造力を身につけ、自らの意思で未来を切り拓くことができる人材の育成”を教育目標としています。芸術学部及びデザイン工学部の入学者選抜では、それぞれの専門領域に即して多面的・総合的に評価するために、次の観点から入学希望者を募集します。
(1)芸術やデザインに興味と熱意を持つ人
(2)高等学校までの学習および経験により培われた基本的な知識を持ち、主体的に学修できる人
(3)社会に興味を持ち、仲間とともに切磋琢磨して成長できる人
芸術学部
芸術は、美を求める純粋な心と知に基づくものであり、人々に夢や希望を与え、新たな価値を生み出す力があります。多様性を学び取る柔軟な姿勢と、自らの創造力や感性を粘り強く磨き続ける意志を身に付け、芸術の力を社会の真の豊かさに向けて生かそうとする入学希望者を求めます。
文化財保存修復学科
- 文化財を守り伝えるための知識と技術の習得のために努力し続けることのできる人
- 美術や歴史、そして文化の継承に興味・関心のある人
- 探究心をもって新しいことに挑戦できる人
歴史遺産学科
- 歴史遺産や地域研究に興味を持ち、自ら問いを立てて、粘り強く取り組める人
- 調査研究やその発信のための技法習得に意欲的な人
- 歴史や民俗などの観点から、人びとの日常や考え方を探求したいと考える人
美術科 日本画コース
- 写生を通して画力と表現力を積み重ね、今日の日本画を探求し続けることのできる人
- 日本画と美術について興味と意欲を持ち続けながら、社会と関わることのできる人
- 知識と経験を深め、将来、美術を通して広く国内外で活躍したいと考える人
美術科 洋画コース
- 絵画制作を通して、自己表現に意欲的に取り組める人
- 社会問題に興味・関心を持ち、洋画の学修を通じて他者と協働し、社会の課題に取り組める人
- 変化を楽しみ、柔軟性を持ち、多様なメディアを通して常に自身を磨き続けられる人
美術科 版画コース
- プリントやグラフィックに興味を持ち、熱意を持ってもの作りと向き合える人
- 版画の学びを通して、多くの人に発信・共有し、表現力を社会に活かしたい人
- 制作活動のなかで多様性を受け入れ、他者と協働しながら取り組める人
美術科 彫刻コース
- ものを作ることが好きで、自己表現に向けて粘り強く努力できる人
- 自然や素材、ものの成り立ちに関心があり、造形を通して探求したい人
- 他者とのコミュニケーションや協働を通じて、造形に対する新たな考えや表現を吸収したい人
美術科 総合美術コース
- 制作プロセスを含めて、美術を広く社会で応用することやそれを教えることに興味があり、その知識を深めたい人
- 美術を活用したコミュニケーションスキルを身に付け、より多くの人たちと美術を楽しみたいと考える人
- ものづくりを通して美術が人間の心身や社会に与える力に関心のある人
工芸デザイン学科
- 生活に寄り添うモノやコトに興味があり、それを探求し続ける熱意のある人
- 素材や、技術を生かした製品、作品の制作に興味・関心のある人
- モノの機能や成り立ちについて知識を深めたい人
文芸学科
- 物語を考え、自ら生み出す努力を続けられる人
- マンガ、ライトノベル、アニメ、ゲームなど、メディアを問わず多様な物語の形態に興味・関心を持つ人
- 雑誌・単行本を含んだ多様なモノを制作することに興味・関心がある人
デザイン工学部
デザインとは、見た目を装飾するだけではなく、今や「デザイン思考」として、人間社会の改善や進化に必要不可欠な技術となっています。自己表現や趣味にとどまらず、広く社会をイメージし、何のためにデザインを活用するべきなのか。モノやコトに対するデザインを学び、社会に積極参加しようとする入学希望者を求めます。
プロダクトデザイン学科
- 製品をデザインし、その内容を他者に伝えるための技術を向上させる努力を継続できる人
- 社会が抱える課題とそれらに関わる製品に対して興味・関心のある人
- 製品のデザインにおいて、他者の意見を傾聴でき、協働することができる人
建築・環境デザイン学科
- 社会や自然環境を注意深く観察し、課題解決にむけて努力し続けることのできる人
- リノベーションやまちづくり、ランドスケイプ、環境問題に興味・関心があり、地域の課題に取り組みたい人
- 造形すること、描くこと、作ること、調べることが好きで、それを建築や環境デザインに応用したい人
グラフィックデザイン学科
- 情報の視覚伝達に興味と熱意を持ち、人との関わりに積極的で、社会に目を向けられる人
- 常に好奇心を持ち、既成概念にとらわれず制作活動に向き合うことができる人
- グラフィックデザインを学ぶことに意欲的であり、主体的に努力を続けることができる人
映像学科
- 映像表現の多様性とその技術の進化に興味があり、それらを習得する努力ができる人
- 社会や地域の魅力と課題に関心があり、それらを映像で表現、発信していく意欲のある人
- 自身の役割を理解し、グループで映像制作や研究を行うことができる人
企画構想学科
- 「プロジェクトの企画と実践」に向けて努力し続けることのできる人
- 「企画書の作成」「チームによる活動」に興味・関心のある人
- 自主性を重視した教育環境で独創的な発想と論理的な思考ができる人
コミュニティデザイン学科
- 持続可能な社会や地域づくりに興味があり、実践したいと考える人
- 地域の生活者の目線で社会的課題を捉え、その探究・解決に取り組みたい人
- 地域のために、他者との協働に向けたコミュニケーション手法を学ぶ意欲がある人
大学院
芸術工学研究科の各専攻では、次に掲げる能力と意欲を備えた人を求めます。
修士課程<芸術文化専攻>
- 芸術の基礎的な知識・技能を有している。
- 芸術を通して、社会における諸課題についてテーマを設け、研究計画を立てることができる。
- 芸術の存在意義を探求し、強い意志で持続的な専門研究に取り組む意欲を持っている。
修士課程<デザイン工学専攻>
- デザインの基礎的な知識・技能を有している。
- デザインを通して、社会における諸課題についてテーマを設け、研究計画を立てることができる。
- デザインの存在意義を探求し、強い意志で持続的な専門研究に取り組む意欲を持っている。
博士後期課程<芸術工学専攻>
- 芸術やデザインに関する確かな知識と技能を有している。
- 芸術やデザインを通して、社会における諸課題についてテーマを設け、研究計画を立て、課題解決に向けて取り組む能力を有している。
- 芸術やデザインの存在意義を探求し、強い意志で持続的な専門研究に取り組む意欲を持っている。
学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
学部
東北芸術工科大学は、「藝術立国」を基本理念とし、本学の各学位プログラムの課程を修め、124 単位の単位取得と必修等の条件を充たしたうえで、教育理念に定める、人と自然を思いやる想像力と社会を変革する創造力を身に付け、困難な課題を克服しようとする強い意志と共に、芸術の力を社会のために用いることのできる人材の育成を目的としています。その実現のために、下記の「4 つの力と10 の能力要素」を身に付けるべき力として、その修得をめざします。
(1)本質を見ようとする姿勢、純粋な目「想像力」
幅広い知識、多様な視点、豊かな美意識を持ち、世界に内在するさまざまな課題を発見し、説明できる。
(2)想いを形にできる力「創造力」
発想・直感から創り上げたイメージを、具体的に表現し伝えることができる。
(3)問題提起と解決への強い意志「意志」
[芸術学部]自立した「個」の確立を目指し、その強い意志と芸術の力によって、社会に向けて新鮮で本質的な価値観を提起できる。
[デザイン工学部]社会のためにデザインの力を用いる姿勢と強い意志を身に付け、困難な問題に対する解決策を提案できる。
(4)社会的・職業的自立のための能力・態度「社会性」
職業観、勤労観を培い、社会人としての基礎的資質・能力を形成し、積極的に社会参加できる。
身に付けるべき力 | 能力要素 | 内容 |
---|---|---|
本質を見ようとする姿勢、純粋な目”想像力” | 知識・理解 | 人間、社会、自然に関する体系的知識の習得と理解 |
思考力 | 正しい情報をもとに、物事を理論的・体系的に考えぬく力 | |
課題発見力 | 対象の本質や成り立ちを探求し、その課題を考えぬく力 | |
想いを形にできる力”創造力” | 発想・構想力 | 豊かな感性からの直感を、概念・イメージなどにまとめあげる力 |
表現力 | 概念・イメージなどを、適切な技術・技法を用いて様々な媒体によって視覚化する力 | |
問題提起と解決への強い意志”意志” | 倫理性 | [芸術学部]自らの良心に従い、社会のために芸術の力を用いる姿勢 |
[デザイン工学部]自らの良心に従い、社会のためにデザインの力を用いる姿勢 | ||
実行力 | [芸術学部]主体性を持って粘り強く課題に取り組み、周囲を動かし確実に実行する力 | |
[デザイン工学部]自ら設定した課題に粘り強く取り組み、周囲を動かし確実に実行する力 | ||
社会的・職業的自立のための能力・態度”社会性” | 基礎学力 | 読み・書き・計算・コンピュータリテラシー、情報リテラシー |
自己管理力 | 自らを律し将来の成長のために主体的に学ぼうとする力 | |
人間関係形成力 | 多様な他者を理解し、自分の考えを正確に伝えつつ、他者と協力・協働して社会に参画する力 |
大学院
修士課程<芸術文化専攻・デザイン工学専攻共通 >
- 芸術・デザインの歴史を学ぶ意味を理解し、その継承と進展を目的として、真摯な学究的態度で専門研究に取り組むことができる。…「歴史理解に基づく専門研究の追求」
- 人間社会と芸術・デザインの関係を、論理的に検証・構築し得る、批評的態度と言語を体得している。…「論理的思考と批評眼の習得」
- グローバルな視野と同時に、足元の地域や自然環境への愛情を持ち、利他的態度で社会に貢献できる。…「東日本復興をはじめとする、地域課題を解決するための研究をするという態度の醸成」
博士後期課程<芸術工学専攻>
- 自立した専門家として、独創的な研究や制作を展開するための高度な能力が十分に開発され、グローバル社会に貢献するためのコミュニケーション能力を習得し、社会の変革を先導する統率力が身に付いていること。
教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
学部
(1)芸術・デザインを学ぶ基礎となる全学共通科目においては、大学理念の理解を目的とした「芸術平和学」をはじめとして、「自然・社会と芸術」、「地域の文脈」において、芸術・デザインを社会に生かすための基本的姿勢について学び、「言語と表現」、「社会リテラシー」においては、社会で共通して求められる汎用能力としての語学、コンピュータ、デジタル表現、情報などに関する基礎力を修得します。
(2)各学科が開講する特徴的な専門講義は、全学共通専門科目として開放され、自身の専攻領域に関わらず、学部・学科を越えて幅広く学ぶことができます。
(3)初年次教育は、全学科の学生混成クラスによる「想像力基礎ゼミナール」を開講し、学部学科を越えて、多様な学生が大学で学ぶ意義、目的について考え、共有することで、主体的な学修の実践に入っていける下地を作ります。
(4)専門教育は、専門的知識と作法の修得等を目的とした講義と実習による基礎課程と、より実践的なPBL 演習を中心とした専門課程によって構成され、特に、専門課程では、各学科の独自性を生かしながら、実社会との関わりを意識させる、地域・産業との連携演習を常態化することで、学生の能動的姿勢と取組を高いレベルで要求する教育を行います。
(5)進路教育は、クリエイティブな資質を身に付けた人材を育成し、世の中に送り出すことで、社会の変革を目指す「藝術立国」を理念とする本学にとっては、極めて重要な教育です。2年次のキャリア形成論、3年次のキャリア設計論等の正課授業だけでなく、入学時ガイダンス、初年次教育、年に二度行う担当教員との面談、3年後期からの各種のキャリア支援等まで含めた一体的な意識形成プログラムとして取り組み、本学で学んだ芸術・デザインを、自らの人生と社会のためにどう生かすのかについてきめ細かく指導します。
大学院
修士課程<芸術文化専攻>
- 領域それぞれの歴史背景・現況把握から自身の研究における「専門性の深化」「知の追求の場」目指す科目。
- 領域を越境した学びと、対話を通して「理論的思考」「批評眼」を備えた学生の育成を目指す科目。
- グローバル・ローカル問わず自身が定めた進むべき世界へ、学生自身がその道程を自ら考察し検証できる科目。
修士課程<デザイン工学専攻共通 >
- 各領域の歴史や背景・現況把握から自身の研究における「専門性の深化」「課題解決、発想探求、もしくは問題提起」を目指す科目。
- 領域を越境した学びと、対話を通して「理論的思考」「批評的態度と言語」を備えた学生の育成を目指す科目。
- グローバルな視野を持つと同時に地域に対する思慮を持ち、自身の研究を利他的態度で社会に貢献できる環境について学生自身がその道程を自ら考察し検証できる科目。
博士後期課程<芸術工学専攻>
- 芸術によって育まれた感性と良心を基礎とし、自立した専門家として、未来の創造を先導する人材の育成を目指す。社会に一石を投じるような独創的な研究や制作を展開するための高度な能力を養成するとともに、グローバル社会に貢献するためのコミュニケーション能力、社会の変革を先導する統率力を育成する。
アセスメント・ポリシー
アセスメント・ポリシー
東北芸術工科大学では、教育の成果を可視化し教育改善を恒常的に実施する目的で、3つのポリシーに則した評価指標に基づいて学生の学修成果を測定・評価します。なお、測定・評価は、下記の機関(大学)レベル・教育課程(学部/学科)レベル・科目(個々の授業)レベルの3つにおいて多面的に行うこととし、以下のような指標を配置します。
<評価指標>
入学生 アドミッション・ポリシーを満たす人材かどうかの判定 |
在学生 カリキュラム・ポリシーに則って学修が進められているかどうかの評価 |
卒業生 ディプロマ・ポリシーを満たす人材になったかどうかの判定 |
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機関レベル(大学) | 入学試験 ・各入試における面接、志望理由書等 基礎学力テスト ・英語、国語、数学の学力 新入生アンケート ・自己評価、希望進路 |
単位認定 ・GPA ・成績分布状況 ・取得単位数 リテラシー ・SPI模試等外部テスト結果 学生アンケート ・学修生活アンケート ・授業改善アンケート |
進路状況 ・就職率、進学率 ・専門領域への就業率 ・卒業時就職満足度調査 ・教員採用試験合格率・合格者数 ・公務員採用試験合格率・合格者数 アンケート ・卒業生アンケート調査 ・雇用者アンケート調査 |
教育課程レベル(学部/学科) | 入学試験 ・各入試における面接、志望理由書等 基礎学力テスト ・英語、国語、数学の学力 新入生アンケート ・自己評価、希望進路 |
単位認定 ・GPA ・成績分布状況 ・取得単位数 リテラシー ・SPI模試等外部テスト結果 学生アンケート ・学修生活アンケート ・授業改善アンケート |
進路状況 ・就職率、進学率 ・専門領域への就業率 ・卒業時就職満足度調査 ・進路パターン別進路決定割合 アンケート ・卒業生アンケート調査 ・雇用者アンケート調査 |
科目レベル | 基礎学力テスト ・英語、国語、数学の学力 |
単位認定 ・成績分布状況 学生アンケート ・授業改善アンケート |
<データの収集と分析・改善>
原則、IR推進室が上記データを収集し調査検討を行います。調査結果は分析の上、学長会・代表教授会に報告し、各学科・部署にて改善計画を策定します。