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Historic Heritage

地域に学び、歴史と文化を生かせる人材に

歴史や文化を学んで何の役に立つの? 人にそう言われても道を突き進もうとする君は、すでに答えを得る権利を手にしています。多くのヒントはフィールドにこそあります。地域に入り、人と語り合い、物をじっと見つめる中で自分を鍛え、それを発見するのです。
考古学・歴史学・民俗学の3分野はそれぞれの方法で「人間とは何か」を探ります。芸術も根底に同じテーマを持っており、芸術学部の中に歴史と文化を探究する学科があるのはそのためです。
自然と芸術が溢れる環境で感性を磨き、フィールドに出て新たな事実を発見する。その感動を客観性とともに多くの人々に伝え、理解と共感を得ることが重要です。コンセプトは「真摯に、柔軟に、そしてビジュアルに」。4年間で培った共感力、課題解決能力、発信力は地域社会の牽引者となるうえで大いに役立ちます。

Feature

特徴

1年次からはじまる専門教育

「鉄は熱いうちに打て!」大学に憧れ、知的欲求の塊となっている新入生諸君は1年生から専門演習がはじまります。少人数制で教員が学生1人1人にしっかり寄り添いながら、地域の成り立ちを理解するのに必要な自然や社会の見方や読み方、その技術を、実際のフィールドに出て学んでいきます。

「あるく・みる・きく・考える」フィールドワークの質と量

学科専門科目の約50%が演習とフィールドワーク。本物と向き合うことでしか得られない着眼点や発想を大切にし、地域に役立つ実践的な研究を推奨します。その結果、多くの人材が学科から地域へと巣立って活躍しています。

学科連携で磨かれる表現力と感受性

他学科とのプロジェクトを通じて養われる、調査内容をより視覚的に伝えるスキルやさまざまな考え方への理解、コミュニケーション力は社会のあらゆる場面で自らの可能性を広げてくれる力となります。ビジュアル・アウトプット!新しい歴史表現を創出します。

地域との連携で歴史文化のリアルに出会う

フィールドでは地域の人たちが先生になる。酒田市・上山市・白鷹町・小国町、その他の地域行政と連携し遺跡発掘・古文書・民具・民家、そしてウサギ狩りやお祭り、本物とのふれあいがリアルな感動と知的興奮を生み、気付きから学びへと変化します。

Curriculum

授業紹介

1年次

知識をもってフィールドを歩く

地域固有の文化や伝統を理解するうえで欠かせないのは、フィールドを歩くこと。現地を訪れ、自然環境や史資料の記録、住民へのヒアリングといった調査方法を体験します。体験すると、自分に足りない知識、必要な知識に気づけるはずです。知識をもって歩き直すと、樹木の種類・家屋のかたち・水路の流れ・石碑の文字など、これまで気づけなかった景色が見えてきます。

  〈 講義 〉 〈 演習 〉 〈 フィールドワーク 〉
前期
  • アジア文化論
  • 民俗人類学特講
  • 考古学特講
  • 歴史学特講
  • 社会文化環境論
  • 世界遺産総論
  • 地理学概論
  • 民俗学・人類学概論
  • 考古学概論
  • 日本史概論
  • 歴史遺産総論
  • 東北学
  • コンピュータ基礎演習
  • 創造力基礎ゼミナール
  • 歴史遺産調査演習A/フィールドトリップ(東北)
  • 歴史遺産基礎演習1・2・3・4/地域(自然と社会と人)の成り立ちを知る
後期
  • フィールドワーク演習1/まちあるき、文化財パトロール

2年次

専門的な調査研究スキルを習得

自分の興味のある分野を重点的に学べる2年生。考古学の遺跡調査に欠かせない測量や実測・古文書に記されたくずし字の解読・民俗記録の読解とディスカッションなど。専門知識を深め、身に付けた調査研究スキルをフィールドで実践します。専門的な力を身につけて挑む現場は、1年生のとき以上に本物に触れる喜びや自分の成長を感じさせてくれるはずです。

  〈 講義 〉 〈 演習 〉 〈 フィールドワーク 〉
前期
  • アジア文化論
  • 民俗人類学特講
  • 考古学特講
  • 歴史学特講
  • 社会文化環境論
  • 世界遺産総論
  • 地理学概論
  • 民俗学・人類学概論
  • 考古学概論
  • 日本史概論
  • 歴史遺産総論
  • 東北学
  • 応用演習1・2/専門分野の調査研究スキルを習得(歴史学、考古学、民俗学・人類学 から、前期・後期それぞれ2分野を選択)
 
後期
  • フィールドワーク演習2/発掘調査、古文書調査、民俗調査
  • 現代社会解剖学1/専門の学びをどう将来に生かすかを考える

3年次

主体的に調査研究する

2年間で身につけた知識やスキルに磨きをかけ、主体的な調査研究へと向かいます。遺跡の発掘・古文書調査・民家実測・ウサギ狩などのフィールド調査では中心となり、後輩の指導や地域に向けた報告会の開催、調査結果をまとめたブックレットの作成などにあたります。また、課題図書や研究論文の読解・討論にも力を入れ、自らの研究テーマの発見や論文作成の作法を習得します。

  〈 講義 〉 〈 演習 〉 〈 フィールドワーク 〉
前期
  • アジア文化論
  • 民俗人類学特講
  • 考古学特講
  • 歴史学特講
  • 社会文化環境論
  • 世界遺産総論
  • 地理学概論
  • 民俗学・人類学概論
  • 考古学概論
  • 日本史概論
  • 歴史遺産総論
  • 東北学
  • 現代社会解剖学2/志望進路に応じたキャリアマネジメント
  • 歴史遺産文献講読1/批判的論文読解力と表現力
  • 歴史遺産調査演習B/フィールドトリップ(東北以外、海外)
後期
  • インターンシップ/企業、自治体、博物館、NPOなど)
  • 歴史遺産文献講読2/実地調査に基づいた研究への展望
  • フィールドワーク演習3/専門テーマごとの実践的な調査研究

4年次

研究を深め、表現する

自ら発見した研究テーマを多角的に掘り下げます。考古資料の実測・古文書の解読・関係者への聞き取りなど、これまでの知識とスキルを総動員して卒業論文を作成します。研究発表会、卒展では文章にとどまらないビジュアルな表現方法にも取り組みます。4年間の集大成となる卒業研究から、社会へ飛び出す力を高めます。

  〈 講義 〉 〈 演習 〉 〈 フィールドワーク 〉
前期
  • 歴史遺産研究/リアリティのあるテーマを設定し、研究の枠組みをデザインする
後期
  • 卒業研究/調査データの分析、発表、討論を繰り返し、研究を完成させる

Career

進路

取得可能な資格

卒業時取得可能資格

小学校教諭一種免許状、中学教諭一種免許状(社会)、高校教諭一種免許(地理歴史)、学芸員、社会教育士(養成課程)※指定の科目を受講することで取得できます。

進路一覧

【学校、施設、団体等】池波正太郎真田太平記館/NPO 法人西沼田遺跡サポネット/奥松島縄文村歴史資料館/学校法人河合塾/北上市立博物館/清春白樺美術館/埼玉県埋蔵文化財調査団/さがえ西村山農業協同組合/社会福祉法人ありのまま舎/宗教法人輪王寺/地底の森ミュージアム/日本こんにゃく協会/花巻農業協同組合/ 東根観光物産協会/福島県文化振興財団/文化庁/宮城県公文書館/宮古市/明治大学考古学博物館/最上徳内記念館/山形県/山形県国民健康保険団体連合会/山形県埋蔵文化財センター/山形中央農業共済組合
【民間調査機関、民間文化財コンサルタント】国際文化財/都市景観設計/トリアド工房/ノガミ/パレオ・ラボ/毛野考古学研究所
【金融、保険等】あいおいニッセイ同和損害保険/きらやか銀行/荘内銀行/山形信用金庫
【映像制作】アトリエ・NOA/コラボレーション
【建築、都市設計、環境、インテリア等】アークビジョン/エスコ/ 野上建設興業
【公務員】大江町/小国町/栗原市/新発田市/多賀城市/高畠町/棚倉町/長井市/名取市/南陽市/東根市/村山市/岩手県/宮城県警察
【出版、印刷、新聞等】農山漁村文化協会
【その他(製造、小売、サービス等)】アカオリゾート公国/アクセス米沢/いそのボデー/一の坊/NHK山形/遠藤商事/共育舎/郡中丸木/ゲオホールディングス/コメリ/サンデー/寒河江物流/CSI/シベール/生活協同組合共立社/セントラルリース/第一貨物/高見屋旅館/天童ホテル/中央アルプス観光/東京スタイル/東横イン/とびしま/トヨタカローラ山形/ナウエル/日本クッカリー/日本生命保険/日本郵政グループ/バーウェル/ハマツーリスト企画/東日本プランニング/ひなの宿千歳/平田牧場/保志/ポンパドウル/マイナビ/松屋フーズ/マルイ/メディカジャパン/メンズ・ビギ/モンベル/レオパレス21/山形駅西口ワシントンホテル/山形酸素/山形トヨペット/山形リコー/ヤマコー/ヤマザワ/ヤマト運輸/山形県食肉公社/山寺風雅の国/ヨークベニマル/旅館古窯/リンベル/ローソン/ワールドストアパートナーズ ほか

Professor

教員紹介

田口洋美 学科長

Taguchi Hiromi
教授/民俗学、文化人類学、環境学

人間という動物は不思議なモノです。友人や仲間を欲しがる一方で、1人きりになる時間も欲しがります。人前に出るのは恥ずかしいと言いつつ、自分という人間がここにいることを他者に知って欲しいと思ってもいます。歴史遺産学科は、歴史的にさまざまな環境や状況に置かれた人間という動物について考えていきます。宇宙を目指して物理化学研究にいそしむ脳と歴史的過去の武将たちが何を考えて交渉に当たっていたかを考える脳、そして絵画や音楽を創造し、壮大なドラマやリアリティーある歴史的事象に挑む脳も、結局のところ同じ脳なのです。
歴史遺産学科は過去の人々の営みや歴史的事象を考古学、歴史学。民俗・人類学という3つの分野から復元し、生活と文化、思考と行動を読み解いて行きますが、最終的には地域やその土地の今日と未来を求めてゆきます。私たちは何を大切にし、後の世に生きる人たちに伝え残すのか。そのことを考え、行動して行きます。

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