2009年 入賞

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『蝶のために絵を描く』

神戸市立科学技術高等学校(兵庫県)
奈良明香(2年)/田中天(3年)/長原由真(3年) 指導教員:新山浩 教諭

自分のものさしで量れない世界を、知ることからはじめよう。

蝶には紫外線が反射するものしか見えません。見慣れた花も、蝶の眼には違うものに写ります。人間に見えている世界だけが「世界」ではないのです。普段知覚することのない世界を想像する機会を作り、思いやりの心を育むことを提案します。例えば「椅子の代わりに車椅子が置かれたレストラン」で、車椅子で生活する人たちのことを想像する機会を作ります。デザイナーズチェアが溢れている一方で、レストランに似合うお洒落な車椅子は、殆どないのです。また、食後のデザートには、ユニセフが栄養不良の子どもたちに配給している栄養補助食品を提供し、こうした食べ物が命の支えになっている、子どもたちのことを想像する機会を作ります。想像することは思いやること。人と人との気持ちが、本当に通じ合う世界が訪れることを願います。

『蝶のために絵を描く』

自分のものさしで量れない世界を、知ることからはじめよう。

『蝶のために絵を描く』

自分のものさしで量れない世界を、知ることからはじめよう。

一次審査提案パネル  PDFダウンロード

受賞者の声

奈良明香 Sayaka Nara

奈良明香 Sayaka Nara

プレゼンの作り方も手順も全く分からず、先輩に頼ってばかりでした。直前にも台詞や動きの変更があり、本番まで不安いっぱいでしたが、皆さんのご協力や先輩の励ましで成功することができました。上位入賞を逃したことは本当に悔しかったですが、レセプションで審査員の方々からたくさんのアドバイスをいただきました。今大会の経験を糧にして、来年は絶対に優勝します!

田中天 Ten Tanaka

田中天 Ten Tanaka

高校生活最後のデザセンへの挑戦。限られた時間の中で、誰もが聞いて分かりやすいプレゼンを目標に、多くの先生や友だちにプレゼンを聞いてもらい、アドバイスをいただきながら制作を進めました。本番でプレゼンが成功したのも皆さんのおかげです。上位の入賞は果たせませんでしたが、レセプションで良い評価も聞かせていただき、本当に嬉しかったです。ありがとうございました。

長原由真 Yuma Nagahara

長原由真 Yuma Nagahara

この大会に出場できたことで知識が広がる楽しさや、話し合いの重要性など多くのことが学べました。スタッフの方々やお世話になった全ての人に対して感謝の気持ちでいっぱいです。残念な結果に終わってしまいましたが、この大会に出場できたことを誇りに思います。

新山浩 教諭 Hiroshi Niiyama

新山浩 教諭 Hiroshi Niiyama

一次審査通過の知らせを頂いたときに思わず口から出た言葉が「で、どの提案ですか?」もう、これが選ばれてしまったらどんな風にプレゼンできるのか考えるのが大変だぞ!というものが(いつものことながら)選ばれてしまいました。思わず頭を抱えてしまいました。にもかかわらず難解で雑多なパネルをよくぞ7分間にまとめられたものです。一次審査に至る過程を大会HPにブログという形で掲載させていただきましたが、実は一次審査通過から決勝大会に至る日々こそ劇的で感動的であったかもしれません。積もりに積もった気持ちを胸に挑んだものが、わずか7分で発表してすぐさま評価されてしまう。気持ち的にはやってきたことの1割も伝えられなかったという感じでしょうか。(毎年のことながら指導教員として生徒に申し訳ない気持ちでいっぱいです)決勝大会を引率できなかった私に届いた第一報が「先生!奈良ちゃんが号泣して大変です」というものでした。レセプションで大粒の涙と鼻水を同時に噴出し、審査員から「あの子、大丈夫?」とご心配いただいたとか。上位入賞できずに(自信をもって臨んだ自分たちの提案が否定されたみたいに思いこんで)悔しくて、悔しくて泣いてしまう。教員としては大きな目標を達成した思いでいっぱいの今大会でした。