デザセンとは

探究型学習~成果発表の場として~

近年、探究型学習やアクティブラーニングなどが教育に取り入れられ、大学入試においても大きな転換期を迎えています。
ご案内する「全国高等学校デザイン選手権大会」は、デザインと称していますが造形表現のテクニックを競うものではありません。
これまでの知識集積型の勉強だけではなく、コトの本質に目を向けて自ら考え解決方法を提案できる教育実践の場として、探究型学習やアクティブラーニング、デザイン思考を用いた学習の成果発表としても活用いただいています。
既に「総合的な探究の時間」に取り組まれている場合は、前年度の成果を応募していただいても結構です。新たに取り組み始める場合は、応募提案書の項目を参考に授業を進めることができます。

デザセンとは・・・

東北芸術工科大学が主催する、高校生を対象にした問題解決・提案型の全国大会です。
高校生が自らの視点で、社会や地域、身近なくらしの中から問題点を見つけ出し、その解決策を提案するものです。
何を取り組むべき問題として発見するか、それをどうとらえて探究するか…。そして、いかに画期的な解決策を考えだし、その一連の内容をしっかりと伝達できるか…。
とても難しいことですが、毎年、高校生らしい視点で数多くの提案が寄せられます。
高校内では、探究型学習や課題研究の授業などで取り組まれ、例年、全国から約1,000件もの提案書による応募があります。一次、二次審査を通過した10チームが決勝大会に進出し、公開プレゼンテーションに臨みます。
決勝大会では、教育やクリエイティブなど多様な分野で活躍している審査員との質疑応答により、問題発見の視点とその分析力、探究力、提案力、表現力などを総合的に審査します。
*決勝大会の模様は、ニコニコ生放送で配信されるため、アーカイブによりご覧いただくことができます。

1次審査

1次審査|応募された提案書の束

2次審査

2次審査|提案パネルの審査風景

決勝大会でのプレゼンテーション

決勝大会でのプレゼンテーション

審査員との質疑応答

審査員との質疑応答  

教育ツールとして最適な2つの特徴

●デザセンに取り組むことで「学力の3要素」が身に着けられます。
従来の習得型の学習と合わせて、問題発見、課題解決に必要な思考力・判断力・表現力などが養えるほか、チームで取り組むとにより協働性が身に付き、総合的に「自ら学び自ら考える力の育成」をすることができます。

●探究型学習をはじめ、各教科の教育ツールとして、応募提案書が活用できます。
応募に必要なのは、2枚の提案書のみです。授業で作成した提案書をそのまま転記して応募することができます。
また、デザセン提案書をベースに授業に取り組むこともできます。

27回大会
募集要項

応募資格

同じ高等学校に通う生徒2名もしくは3名で1チームとし、1チーム・1提案で応募してください。

(その他の条件)
・同じ高校であれば、学年や男女の構成などは自由。1高校から何チームでも応募可能です。
・チームの構成メンバーが1名でも異なれば、別チームとみなします。これにより、1人が複数のチームで応募可。
・高等専門学校の場合は3年生まで参加可。
・2名のチームが決勝大会(最終審査)に出場となった場合は、同じ高校に通う1名を、プレゼンテーションの
サポート役として出場可。

審査基準

以下の「デザイン力」を審査し、総合的に優れた提案を評価します。
・問題発見力、分析力
・発想力、提案構想力、独創性
・表現力、説得力
・実現可能性

審査員

決勝大会審査員は、6月中旬以降にホームページで発表します。

表彰

優勝[文部科学大臣賞] …1チーム/優勝旗、トロフィー、賞状、副賞(24万円相当)
準優勝 …1チーム/トロフィー、賞状、副賞(12万円相当)
第三位…1チーム/トロフィー、賞状、副賞(6万円相当)
市民賞…1チーム/賞状、副賞(3万円相当)
大学生賞 …1チーム/賞状、副賞(3万円相当)
高校生賞 …1チーム/賞状、副賞(3万円相当)
入賞 …4~7チーム/賞状、副賞(1万5千円相当)
入選…30チーム/賞状
学校賞 …入賞・入選を果たした高校を表彰/賞状、副賞(教育費として1万円相当)

※上記の賞とは別に「特別賞」ほか、商品化、サービス化の実現可能性を検討します。

一次審査 提案書で応募

「提案書」を作成し、応募用紙と共に事務局までお送りください。
審査結果は、応募校すべての指導教員宛に7月9日(木)頃に発送します。また二次審査へ進むチームの指導教員には、別途資料を送付します。

○応募用紙、提案書(項目に沿って、すべて記入して下さい)
応募用紙、提案書はこちらからダウンロードしてください

◎応募用紙・提案書の受付期間
2020年5月1日(金)~6月26日(金)※当日消印有効

二次審査 提案パネルの提出 

一次審査を通貨した提案書の内容を、わかりやすくパネルに表現し、事務局までお送りください。審査結果は大会ホームページ上にて、9月9日(水)頃に発表します。また入賞10チームには決勝大会(最終審査)の詳しい実施要項をお送りします。

【提案パネル】
サイズ:A2(縦420mm×横594mm)
使 用 枚 数:2枚(提案パネルは片面ずつ使用/横位置で制作)
パネル素材:スチレンボード(5~7mm程度)又はイラストボード
※ボードへの立体物の貼り付けはできません。
※出力したままのロール紙や水張り木製パネルなどは不可。
※審査の際、提案パネルを右図のように上下に並べて配置します。    

パネル配置図

【記載内容】 
文章・イラスト・図表・写真などを自由に使い、以下の内容を必ず含め、分かりやすく表現してください。
・提案タイトル
・見つけた問題(なぜ問題となっているのか)
・具体的な解決方法
・解決方法を実施すると社会はどう変わるか
※過年度の入賞・入選チームの提案パネルは大会ホームページでご覧いただけます。

◎提案パネルの受付期間
一次審査結果通知日~2020年8月28日(金)※当日消印有効

※発払いのゆうパック、宅配便等で送付してください。

決勝大会 口頭発表

入賞10チームは、東北芸術工科大学を会場として行う決勝大会(最終審査)で提案内容をプレゼン
テーションします。

【発表方法】 発表時間:7分間(発表後に審査員との質疑応答約3分間)
パソコン操作によるパワーポイントや動画、パネルや模型、実物などの資料を駆使して、審査員や会場の来場者に対して提案の説明を行います。

【学生スタッフによるサポート】
二次審査結果通知から決勝大会までは各チームに学生スタッフが付き、出場までの様々なサポートを行います。

【プレゼンテーション準備費用】
1チーム1万円を助成します。出場メンバーと引率教員1名の交通・宿泊費は、大会事務局が負担します。
【開催日・表彰式】
2020年10月25日(日) ※10月23日(金)はガイダンス、24日(土)はリハーサル。
会場:東北芸術工科大学(山形県山形市上桜田3-4-5)
表彰式:公開プレゼンテーション終了後に、同会場で行います。

留意事項

◯提案内容は、応募者自身のオリジナルに限ります。
◯提出物の送付にかかる費用はすべて応募者でご負担ください。また送付時に破損などが発生しても主 催者は一切の責任を負いません。厳重に梱包してお送りください。
◯提案内容に関する全ての知的財産権は応募者にあります。ただし、入賞・入選提案を大会ホームページ、 または主催者が発行する各種媒体で発表するほか、報道機関に対しプレスリリースなどで受賞情報(高校名、教員名、生徒氏名、学年、タイトル等)を提供します。
◯商品化などに発展した際の権利関係は、実態に合わせて関係者間で協議する場合があります。
◯募集要項の掲載事項を諸事情により変更する場合がありますので、予めご了承ください。

提出物の送付先

〒990-9530 山形県山形市上桜田3-4-5 東北芸術工科大学
全国高等学校デザイン選手権大会事務局
TEL:023-627-2139 FAX:023-627-2308

後援

文部科学省、経済産業省、山形県、山形市、全国都道府県教育長協議会、全国高等学校長協会、公益社団法人全国工業高等学校長協会、 全国商業高等学校長協会、公益財団法人全国商業高等学校協会、日本私立中学高等学校連合会、一般社団法人日本デザイン学会、基礎デザイン学会、公益社団法人日本インダストリアルデザイナー協会、 公益財団法人日本デザイン振興会、一般社団法人日本デザインコンサルタント協会 、全国高校デザイン教育研究会、一般社団法人芸術工学会

協力

株式会社ドワンゴ

株式会社ドワンゴ

※以上の後援・協力は申請中を含みます。

デザインの
プロセス

デザインのプロセス、それは考えるプロセスです。
見つけた問題を、みんなで一つひとつ丁寧に考えていけば、解決方法は必ず見つかります。

1.問題を見つける

日常のなかの不便や、周りの人が抱えている問題など、人や社会が幸せになるために、解決すべき問題を見つけます。

1.問題を見つける

2.実態を調査する

問題が生じている背景や、問題を抱えている人を調査して、問題の本質を探ります。調査を進めていくと、問題として感じられていた部分は表面的なことで、実は別のところに問題の原因が隠れていることもあります。

2.実態を調査する

3.解決方法を考える

問題の本質を見つけたら、どのような方法でその問題を解決したら良いのか、アイデアを考えます。できるだけたくさんのアイデアを考えて、問題の解決に結び付く可能性のある、あらゆる方法を検討します。

3.解決方法を考える

4.人と話し合う

問題を解決するために、同じチームのメンバー以外にも、関わりのありそうな人と実施案について話し合います。実際に解決案を進めていく上での障害や、問題を感じている人にとって、どの解決策が最善なのか、なども見極めていきます。

4.人と話し合う

5.考えをまとめる

実際に進める解決案を、整理してまとめていきます。難しい問題の場合は、2.調査 → 3.考察 → 4.相談 を何度も繰り返して、具体的な実施案を可能な限り確かなものにしていきます。

5.考えをまとめる

6.考えを表現する

まとまった解決案を、人に伝わる形として表現します。一般的には、この部分だけが「デザインすること」のように考えられがちですが、全体のプロセスのほんの一部分でしかないのです。

6.考えを表現する

7.人に提案する

解決案を実施するために許可を得なければならない人や関係者、あるいは実際に問題だと感じている人などに解決案を提案します。また、意見をもらい、さらに改善しなければならない部分が見つかった場合には、4.相談 や2.調査 まで戻って、実施案を煮詰めていきます。

7.人に提案する

8.解決案を実施する

具体的に問題の解決案を実施します。ひとつのデザインの完成です。この後も、関係する人たちとの相談や調整を繰り返し、より良いものに改善していきます。

8.解決案を実施する

デザセンの流れ

STEP 1 チームをつくろう。

デザセン、やってみようと思ったら、まずは同じ学校に通う友だちと、2人もしくは3人のチームをつくりましょう。授業のなかでのお取り組みでは「出席番号が前後の人と」「クラス内のくじ引きで」などのケースもあるようです。 ひとりでできることには限界があります。でもチームのメンバーみんなが力を発揮すれば、できることは何倍にも大きくなります。普段から仲の良い友だち同士のチームは、イメージを共有しやすいというメリットがあります。あまり話したことのない人同士のチームは、スムーズにイメージを共有できるようになるまで、少し時間がかかるかもしれませんが、それまでなかった視点や考え方に、お互いが刺激を受けて、すてきなアイデアが生まれる可能性は大です。

STEP 1 チームをつくろう。

STEP 2 アイデアを考えよう。

今日から、いろいろなことを「なんとなく」ではなく、意識して見聞きするようにしましょう。そして、いいなぁと思えることに出会ったら、なぜそう思うのかを、逆に嫌だなぁと感じたら、どこをどう変えたらもっと良くなるかを考えてみてください。デザセンでは、みなさんの体験や思いをもとにしたアイデア、大歓迎です。

手の届くところから問題を見つけてみよう。

予選を通過したチームに比べて、それ以外のチームで弱いものに「問題の解決方法」の部分があります。多くのチームが、新聞やテレビで世間を賑わしている、例えば、地球温暖化、食糧の自給率低下、政治などの問題をテーマに取り上げます。こうした問題の多くは、大人たちが必死に頭を突き合わせても、なかなか解決できないものばかり。だから高校生が取り組もうとすると、現状を調べる段階で息切れして、肝心の問題の解決方法を考えられずに終わってしまうケースが多いのです。
解決する問題は小さくても構いません。背伸びをしない高校生らしい感覚で、自分の手の届くところから問題を見つけてみてください。そして、問題をきちんと解決すること、これが予選突破の第一条件です。

STEP 2 アイデアを考えよう。

STEP 3 提案書にまとめよう。

思いついたアイデアを「提案書」に分かりやすくまとめましょう。
提案書は、自分の考え(アイデア、提案)をまとめた書類のこと。自分の考えを他の人に分かりやすく伝えるために書きます。そして、自分自身で提案の内容を再確認するのにも役立ちます。
高校生の皆さんには馴染みのない言葉だと思いますが、世の中のあらゆることが、誰かの書いた「提案書」から動き始めるのです。
他の人に読んでもらうものなので、分かりやすさは必須。初めて読む人でも分かる内容かどうか、相手の立場になって客観的に書くことが大切です。

アイデアを分かりやすく伝えよう。

審査員は、みなさんから応募された提案書一枚一枚に、どんなアイデアが詰まっているのかを読み取ろうと努力します。でも、審査員が審査にかけられる時間は限られています。そして、応募されたたくさんの提案書を一度に読み比べなければなりません。提案書をどうまとめるかで、審査員への伝わり方は確実に変わってきます。昨年までの提案パネルの審査でも、多くのチームが、調べたり、考えたりしたことを全て盛り込もうとしているように感じました。でも、審査員が一番に知りたいのは「アイデアは何なのか」ということ。アイデア=解決方法を理解してもらうだけの裏づけがあれば十分なのです。いろいろ調べたのにもったいないと思うかもしれませんが、あれこれ詰め込みすぎて、肝心のアイデアが理解しにくくなっては逆効果です。

STEP 3 提案書にまとめよう。

STEP 4 一次審査

提案書を審査して、二次審査に進むチームを選びます。一次審査通過チームには、二次審査についての詳しい要項をお送りします。

STEP 4 一次審査

STEP 5 提案パネルをつくろう。

提案の内容に磨きをかけて、A2サイズ2枚のパネルに分かりやすくまとめましょう。
提案パネルは、文章だけでなく、イラストや図表、写真などを用いても構いません。どんな方法を使えば見る人が分かりやすいかを考えながらまとめてください。

STEP 5 提案パネルをつくろう。

STEP 6 二次審査

提案パネルを審査して、入賞10チーム、入選30チームを選びます。入賞10チームには決勝大会(最終審査)の詳しい要項をお送りします。審査結果は大会ホームページ上でも発表します。

STEP 7 決勝大会(最終審査)

二次審査で入賞に選ばれた10チームは、自分たちの提案を7分間でプレゼンテーションします。一方的な説明にならないように、常に「聴く相手の立場になって」考えることがとても大切。相手が理解できる内容か、興味深く話を聞いてもらえるか、相手のことを想像しながらプレゼンテーションの内容を組み立てます。
自分の考えを相手に伝え、問題や価値を共有することはとても難しいこと。デザセンでは、プレゼンテーションすることもデザインの大切な一部分だと考えています。最終審査では、提案の内容はもちもんのこと、こうした点も考慮して審査を行います。

STEP 7 決勝大会(最終審査)

デザセン2019応募チーム数

デザセン2019応募チーム数

学生スタッフたち

デザセン決勝大会の運営は、東北芸術工科大学の在学生有志70名程度が行っています。出場チームの舞台装置をすばやく的確に設置・転換する「大道具チーム」、出演直前の高校生にステージ上で必要なものを装着するサポート業務を行う「小道具チーム」、シナリオに沿って音響やマイクの音を調整する「PAチーム」、会場やネットに配信する映像を撮影する「撮影配信チーム」、出場チームの提案内容のブラッシュアップやプレゼン練習のサポートを総合的に行う「チームサポートチーム」、出場する高校生たちの連携ぶりや課題の乗り越え方を、そのチームに寄り添いながら審査する「チームワーク審査チーム」、決勝大会当日に高校生やデザセンサポートスタッフのバックヤードの様子を映像で綴る「メイキングチーム」の7つの役割がありますが、どのチームも大会運営になくてはならない役割を果たしています。
本大会は、高校生のフレッシュなアイデアを披露する場であると同時に、芸術やデザインを学ぶ彼らが、社会に役立つ「デザイン思考」とは何かを、自分たちよりもさらに若い高校生の型にはまらない提案内容を見聞きしながら考える場でもあり、本学の理念「新しい世界観を創造する人材を育てる」に直結する学びの場ともなっています。
決勝大会に出場する高校生たちがプレゼンに挑む様子と、それをサポートする東北芸術工科大学学生スタッフたちの姿を納めたメイキングをぜひご覧ください。