<PREV

NEXT>

私のヨスガは、会田さん。

●渡辺由枝(プロダクトデザイン学科)

卒業制作として、幼児期から成人になるまで使えるユニット式のベッドを制作している渡辺由枝さんのコンセプトは「一生寄り添える家具の提案」。安心感と愛着をもって長く使い続けられるベッドの素材に選んだのは、優しい風合いで耐久性も高く、使い込むほどに美しい色合いになる籐です。制作協力をお願いしたのは、明治40年から創業する老舗で、渡辺さんが幼い頃から慣れ親しんだ籐製品を生み出してきたツルヤ商店。社長の会田源司さんとはお祖母さんの代から付き合いがあり、とても身近な存在だったそうです。渡辺さんはニスの匂いがする工房の一角、職人が籐を削る音を聞きながら、会田さんの指導を受け作品の完成を目指しました。「実用性だけでなく手作りの付加価値もある日本の籐製品を、若い世代に伝えていけるのはとても嬉しいこと」と語る会田さん。渡辺さんは「世界で認められている技術者が身近にいるのが本当にありがたいです。会田さんは日本の籐製品の良さや技術を広めたいという情熱をもって若い人を受け入れて、一生懸命に応援してくれます。ものづくりに真摯に取り組む姿勢も勉強になりました」と感謝と感激を伝えています。