建築・環境デザイン学科Department of Architecture and Environmental Design

[優秀賞]
梅津咲希|山形県庄内町家根合 持続可能な集落の在り方についての研究
山形県出身
三浦秀一ゼミ

インターンシップで訪れた岡山県真庭市社地域の地域づくりに対面したことをきっかけに、地元である庄内町の集落に着目。庄内町は稲作が盛んなため、家根合集落の農業やエネルギー面の自立などを調査し、農業を営む集落がどれだけの可能性を持っているかの研究を行った。特に農業はシビアな問題だが、地域の田園風景を守っているのは農家の方々である。少しでも希望のある研究に繋げたい。


三浦秀一 教授 評
庄内の水田地帯には多くの集落が点在していますが、その一集落出身の梅津さんは集落の持続可能なものにするというテーマを選びました。自分の家のこと、自分が生まれ育った地域のことはあまりにも当たり前の存在で、知っているようで知らないもの。興味もないし、魅力も可能性も見いだせないというのが一般的な若者かもしれません。
梅津さんは農業を営む家族や知人から様々な話を聞き、米価の低落と高齢化という難しい問題があることを知らされます。しかし、米余りの日本において米を中心とした農業の経営改善は容易ではありません。そこで梅津さんが着目したのは集落で再生可能エネルギーを生み出せないかということでした。梅津さんは集落の調査を重ね、集落の民家や農地を活用して太陽光発電による電気の生産していくことで、集落がエネルギー自立できるだけでなく、電気を集落外に供給していくことも可能だということを見せてくれました。集落単位で再生可能エネルギーを生み出そうという取り組みは全国でもまだありませんが、彼女の提案を実現していくことは、今世界が求めていることだと思います。