仙台都心部の公共交通について 〜もしもライトレールがあったら~
佐藤未来
宮城県出身
志村直愛ゼミ
仙台市は、宮城県の県庁所在地である。また、東北地方唯一の政令指定都市であり、人口約109万人を有しており人口は緩やかに上昇し続けている。県内随一の在学生徒数を誇る東北学院大学が2023年4月にこれまで県内に分散していた土樋キャンパス、泉キャンパス、多賀城キャンパスの三拠点を仙台の都心部である五橋にまとめる計画があり、仙台都心部の若者の人口はこれまで以上に上昇するであろうと考えられる。
現在若者の自動車免許保有率が減少しており、20代と40代の免許保有者数を比較すると約半数であるという統計が出ている。宮城県の調査によると若者の自動車保有、利用率は2002年から2007年にかけて10%も低下している。減少しているのは若者の免許保有者数だけではなく、仙台都心部の交差点における交通量も平成1994年と2017年の統計データを比較した場合、交通量が約5分の1程度まで減少している。人口の緩やかな上昇を続けるのに対し、自動車の交通量が減少していくことから今後より一層公共交通機関の快適性が重要になってくるであろうと感じた。更に、「青葉通広場化」計画も伴い、仙台市が車だけではなく、より歩行者を意識した都市計画を見据えているため、車社会からの脱却ビジョンが伺えた。
そこで仙台市にライトレール(LRT)という新たな公共交通機関の導入した場合にどのような利益がもたらされるかを仮定し、より歩行者が暮らしやすい都市への可能性を考える。
研究方法 ①ライトレールを導入している、または導入予定の都市(国内国外問わず)の事例調査 を行う。②インターネットなどでライトレールに対する文献や、研究内容に沿った文献を収集する。③仙台の路面電車の歴史。④上記を参考に研究対象地域である仙台の都心部にライトレールを設けた際どのような効果が見込まれるか検討を行う。また、現在運航している公共交通機関の調査も行い、それぞれメリット、デメリットを洗い出す。 ⑤仙台市の公共交通計画を調査しそれをもとにライトレールの有用性を考えた。⑥停留所の位置を書き込んだ路線図を作成しよりリアルな表現を行う。(図1)