企画構想学科Department of Project Design

[優秀賞]
佐藤真穂|SHINJO FESTIVAL GALLERY
山形県出身
山下英一ゼミ

新庄まつりは市民にとって、一年を通して待ち遠しく愛してやまないお祭りである。しかしコロナウイルスの影響により戦後初の中止が決定。前代未聞の中、今年はかつてのまつりが担っていた役割である「人との繋がりを再確認するきっかけ」を作ることが必要だと感じた。そこで私は“SHINJO FESTIVAL GALLERY”を立ち上げ、これまでの新庄まつりを振り返り、家族や友人、市民で思い出を共有し、来年へのモチベーションへ繋げる企画を実施した。


山下 英一 教授 評
毎年あたりまえのようにあった新庄まつりが開催されない。新庄で生まれ育った佐藤真穂は、小さい頃からの祭りの記憶、共にいた家族や友人の姿が、次から次に湧き上がってきたのだと思う。いてもたってもいられなくなり、まつり関係者をはじめいろいろな人に会いに出かけた。
普段は胸の中に仕舞い込まれている一人ひとりの新庄まつりの思い出…。それを一つひとつ丁寧に聞かせてもらい、また見せてもらう中で、人々の奥底に流れる様々な想いや繋がりが新庄まつりをつくっていることを実感していったのである。
みんなでつくろうと呼びかける「SHINJO FESTIVAL GALLARY」の企画展開に、多くの市民が共感し積極的に協力してくれたのは、きっと同じ気持ちだったからであろう。
昔から暮らしにしっかりと根付いている新庄まつり。あらためてその祭りの本質を凝縮されたかたちで教えてくれる卒制となった。