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農人(のうと)

菱彩香 Ayaka Hishi
情報計画コース

マエキタミヤコ 評…まず、着眼点で時代を読んでいると思いました。休耕田や耕作放棄地に人を送ろうという地方行政や、「行きたい!」という若者、高齢化やリストラで退職したけどまだまだ元気に働ける人などいろいろな人たちにとって、今、農業をどうにかしなくてはいけないということがトレンドになっています。だから、たくさん脚光を浴びれば腰を上げる人も出て、NGOやNPOも数多く増え、デザイナーたちもみんな協力してその表現も増えてきている。ファーマーズマーケットが表参道で開かれたり、いろいろな地産地消の野菜コーナーができたりして、それぞれがブランド化している中で、ここ数年の時代の中でもこの作品はすごく抜き出ていると思いました。それが、この山形の芸術大学の中にあったということに私は驚きました。特に、表紙の記号化された生物多様性のグラフィックがとても好きで、「農人」というロゴの中に、トラクターや農機具らしきものや種らしきものなど、いろいろな人の今の農業を巡る関心事や心配事が入っているような気がして、すごく感動しました。

(2009年度 卒展プライズ受賞作品)

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