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修士課程
デザイン工学専攻

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  1. 修士課程 デザイン工学専攻

デザイン工学専攻について

修士課程「デザイン工学専攻」は、創造を社会実装へとつなぐ実践的大学院教育を特徴としています。
デザイン・エンジニアリング・ビジネスを横断的に学び、社会課題の解決や新しい価値創出に挑む人材を育てます。社会人対象の「クリエイティブ・イノベーター・コース(Creative Innovator Course)」では、実務経験を活かしながらリスキリング・事業創出を推進。学部生・留学生対象の「クリエイティブ・シナジーコース(Creative Synergy Course)」では、学部で培った専門をベースに、デザイン工学領域を体系的に深めつつ、領域越境型の学修を通して多角的な創造力を育成。
両コースに共通するのは、地域産業・企業・行政との連携による「実践知の獲得」。課題発見から企画・実装・発信までを一貫して学び、社会を動かす創造的リーダーを育てます。

クリエイティブ・イノベーター・
コース

社会人向け

働きながら、未来をつくるチカラを身につける。

クリエイティブ・イノベーター・コースは、社会人が実務経験を活かしつつ “創造と実装” を体系立てて学ぶ、社会人特化型の少人数大学院コースです。夜間・週末開講やオンライン併用など、仕事と両立できる柔軟な履修形態を備えており、ライフスタイルに合わせて学ぶことができます。

学びの中心は、新規事業開発、デザイン思考、プロトタイピング、課題解決力。実務家教員による指導のもと、ユーザー中心設計、ビジネスモデル構築、技術検証、フィールドリサーチ、産学官連携による実践プロジェクトなど、多様な学習を横断的に経験します。働きながら専門性を高め、キャリアの再構築や事業アイデアの実現をめざす社会人のためのコースです。

教育プログラム

本コースの教育プログラムは、基礎理論 → 応用展開 → 社会実践の三つの段階で構成されています。
基礎では、デザイン思考・ユーザー理解・価値創造・技術原理などを体系的に習得。応用では、ユーザー中心設計、ビジネスモデル構築、プロトタイピング、技術探索など、企画から検証までのプロセスを実践的に学びます。
さらに、自治体・企業・研究機関など外部組織と連携したプロジェクト型科目では、実際の社会課題を題材に、調査・構想・実装に取り組む経験を積むことができます。こうした段階的・実践型カリキュラムにより、実務に直結する創造力と推進力を育成します。

修了審査

修了審査は、TCAP(TUAD Creative Action Program)による事業提案審査を中心に行います。
学生は、在学中に取り組んだプロジェクトや研究の成果をまとめ、論文・制作物・事業提案書として提出。外部の実務家や専門家を含む審査委員の前で発表し、「社会実装の可能性」「課題解決力」「価値創造性」などを多面的に評価されます。
TCAPは学内完結ではなく、実務家の視点からフィードバックを得られる“社会に開かれた修了審査”として設計されています。

文部科学省「職業実践力育成プログラム(BP)」・
厚生労働省「一般教育訓練」について

本コースでは、社会人が安心して学び直しに取り組める環境をさらに整備するため、
現在 文部科学省「職業実践力育成プログラム(BP)」および厚生労働省「一般教育訓練給付金」制度の申請手続きを進めています。
これらの制度は、社会人のキャリア形成を後押しする国の支援であり、認定されれば、実務に直結した学びの質保証や学費負担の軽減など、より学びやすい環境が実現します。
また、本コースはすでに産学官と連携した実践型教育を重視しており、社会課題を題材にしたプロジェクトや事例研究など、BP制度の趣旨に沿ったプログラム設計を進めています。制度の利用可否については、審査結果が確定次第、速やかに本学公式サイトでお知らせします。

クリエイティブ・シナジー・コース

クリエイティブ・シナジー・コースは、学部で培った専門性を土台に、デザイン工学を体系的に深化させながら領域越境型の創造力を育てる大学院コースです。デザイン・技術・ビジネスを横断し、社会課題を多角的に読み解く力を養うことを特徴としています。
共通科目やプロジェクト科目では、異なる専門バックグラウンドをもつ学生同士が協働し、洞察・構想・試作・検証までを往還することで、実践力の高い創造性を獲得します。また、学部との一貫教育により、学部段階から高度な大学院教育へスムーズに接続できる仕組みを整備。国内外の留学生も対象とし、国際的視点で創造を発展させたい学生に開かれたコースです。

教育プログラム

専門を深め、領域を越えて、創造を社会へ

クリエイティブ・シナジー・コースの教育は、「基礎=思想と技術の習得」と「応用=社会実践」を往還する構造で編成されています。前期は「デザイン工学原論」「デザイン発想論」「エンジニアリング概論」などを通して、デザイン・技術・価値創造をつなぐ基盤的思考を体系的に学びます。後期は「デザイン工学共通演習」「プロジェクト技術開発演習」「ビジネスモデルキャンバス演習」など、デザイン・エンジニアリング・ビジネスの三領域を横断した実践型学修に取り組み、調査・構想・試作・検証までを一貫して経験します。
特に本コースは、学部で培った専門性を発展させながら、複数領域を組み合わせる“越境型の学び”を重視している点が特徴です。学部との接続科目や一貫教育によって、学部段階から大学院レベルのプロジェクトに参加し、高度な創造力を段階的に育む仕組みも整備されています。

修了審査

本コースの修了審査では、提出された論文・制作物・プロジェクトレポートに対し、学内外の複数教員・実務家による多面的評価を行います。審査は単なる成果物の評価にとどまらず、「問題設定力」「洞察と論理性」「価値創造の視点」「実装可能性」など、デザイン工学において重要となる能力を総合的に確認するプロセスです。修了研究の成果を卒業・修了制作・研究展においても広く発表し、社会への接続を実現させます。

教育目標・育成する人材像

デザイン工学専攻は、「創造を社会に実装する力」を備えた人材の育成をめざします。
デザイン・エンジニアリング・ビジネスを往還しながら、多角的に課題を捉え、未来を構想し、社会に価値を届ける高度専門職を育てることを目標としています。

  • デザイン的な根幹力を持ち、事業を創出できる経営者・アントレプレナー

    ビジネスモデル構築・クリエイティブシンキング・分野横断型の企画推進力を備えた人

  • 地域社会をつなぎ、新たな価値を生み出すクリエイター

    ユーザー理解・フィールドリサーチ・社会課題への洞察をもとに、企画を形にできる人

  • 複合的な創造力を持ったデザイナー

    デザイン・エンジニアリング・ビジネスを統合し、実装可能な形で提案できる人

カリキュラムマップ

履修モデル

クリエイティブ・イノベーター・コース

社会人向け

オンライン科目を主体とした柔軟な履修体系で、実務経験を活かしながら新たなスキルを習得

1年前期

  • 「クリエイティブ・イノベーター特別研究1(ゼミ)」・週2コマ ※日程は履修者と相談の上、決定します
  • 講義「デザイン発想論」・演習「デザインプロトタイピング」は、同時開催・土曜などで3〜5日程度
  • 講義「エンジニアリング概論」・演習「プロジェクト技術開発演習」は、同時開催・土曜などで3〜5日程度

1年後期

  • 「クリエイティブ・イノベーター特別研究2(ゼミ)」・週2コマ ※日程は履修者と相談の上、決定します
  • 講義「イノベーションデザイン論」・演習「ユーザー中心設計プロジェクト」は、同時開催・土曜などで3〜5日程度
  • 講義「イノベーションマネジメント論」・演習「ビジネスモデルキャンバス演習」は、同時開催・土曜などで3〜5日程度

2年前期

  • 「クリエイティブ・イノベーター特別研究3(ゼミ)」・週2コマ ※日程は履修者と相談の上、決定します
  • 講義「新規事業創出・企業戦略論」・演習「企業シュミレーションプロジェクト」は、同時開催・土曜などで3〜5日程度
  • 講義「技術革新・製品開発戦略論」・演習「エンジニアリングラボ演習」は、同時開催・土曜などで3〜5日程度

2年後期

  • 「クリエイティブ・イノベーター特別研究4(ゼミ)」・週2コマ ※日程は履修者と相談の上、決定します

上記に加えて、クリエイティブ・シナジー・コースの下記科目についても履修可能です。

  • 講義「デザイン工学原論1」・演習「デザイン工学共通演習1」
  • 講義「デザイン工学原論2」・演習「デザイン工学共通演習2」
  • 実習「フィールドワーク演習」

クリエイティブ・シナジー・コース

東北芸術工科大学デザイン工学部にあるプロダクトデザイン、建築・環境デザイン、映像、地域デザインなどの専門領域を深めながら、デザイン思考やスペキュラティブデザインなどのデザインの新たな役割についても理解し研究を進めます。クリエイティブ・イノベーター・コースのエンジニアリング科目とビジネス科目から各2科目以上を選択履修し、統合的なデザイン力を養成。

1年前期

  • 「クリエイティブ・シナジー特別研究1(ゼミ)」・週2コマ
  • 講義「デザイン工学原論1」
  • 演習「デザイン工学共通演習1」

1年後期

  • 「クリエイティブ・シナジー特別研究2(ゼミ)」・週2コマ

2年前期

  • 「クリエイティブ・シナジー特別研究3(ゼミ)」・週2コマ
  • 講義「デザイン工学原論2」
  • 演習「デザイン工学共通演習1」

2年後期

  • 「クリエイティブ・シナジー特別研究3(ゼミ)」・週2コマ

選択科目

  • 実習「フィールドワーク演習」

特徴的な教育科目

デザイン発想論・
デザインプロトタイピング

講義「デザイン発想論」・演習「デザインプロトタイピング」は、同時開催とし、講義と演習が一体となった学びを行います。
本学の教育目的に基づき、構想立案の核となる「デザイン思考」を体系的に修得する科目です。講義科目と演習科目を連携し、身近な素材を用いた迅速な試作・検証の反復により、実践的な課題解決力を養います。地域連携を通じて現場課題に触れることで、社会人学生には実務への応用力を、学生には研究を深化させる方法論を提供し、自らの意思で未来を切り拓くための実装力を高めます。
産官連携として、仙台市、山形県工業技術センター、大学後援企業(地域企業・自治体等)などが参加します。

<授業担当教員>

酒井 聡(本学大学院デザイン工学専攻長)

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イノベーションデザイン論・
ユーザー中心設計プロジェクト

講義「イノベーションデザイン論」・演習「ユーザー中心設計プロジェクト」は、同時開催とし、講義と演習が一体となった学びを行います。
本学の教育目的に基づき、デザイン視点でのイノベーション戦略とユーザー中心設計(UCD)を体系的に修得します。講義・事例研究・演習を通じ、リサーチから仮説構築、検証、改善までの一連のプロセスを実践。自身の領域や地域文脈へ関連づけながら、実務課題の解決能力と研究の社会実装力を高め、構想から評価までを自律的に遂行できる人材を育成します。
産官連携として、仙台市、山形県工業技術センター、大学後援企業(地域企業・自治体等)などが参加します。

<授業担当教員>

酒井 聡(本学大学院デザイン工学専攻長)

「イノベーションデザイン論・<br class="mq4sp">ユーザー中心設計プロジェクト」のサムネイル

フィールドワーク演習

デザイン研究に不可欠なフィールドワークの意義と技法を体系的に修得します。
本演習では、東北の震災遺構での現地調査を通じ、被災や復興の実態を観察・取材。
得られた情報を分析し、自身の研究や制作へ論理的に接続する実践プロセスを学びます。成果の発表と議論を経て、問いを立てる力や課題発見の精度を高め、専門領域における探究活動の確かな基盤を確立することを目的とします。

<授業担当教員>

酒井 聡(本学大学院デザイン工学専攻長)
本江 正茂(東北大学・宮城大学)

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