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みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2022 開催概要

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1. テーマ

山のかたち、いのちの形《いのちの混沌を越え いのちをつなぐ》

2. コンセプト
今、「分断、分離、隔離」という不穏な言葉が溢れる中、新しい形のつながりを創造する時代を迎えています。そして、自然界と人間界が衝突し合いながら融和し新しい関係性へと移行している中で、いのちの混沌を超え、いのちを蘇らせ、生まれ変わり、いのちをつなぎ、生きる希望の光を灯せる場を、私たちは必要としています。
文化芸術基本法の前文に、「文化芸術は、(中略)人々の心のつながりや相互に理解し尊重し合う土壌を提供し、多様性を受け入れることができる心豊かな社会を形成するものであり、世界の平和に寄与するものである」という言葉があります。この言葉に込められた祈りをどのように実現していくのか。その具体的な形が「芸術祭」という場です。
「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2022」では《いのちの混沌を越え いのちをつなぐ》をテーマに、芸術やデザインの力を借りながら、あらゆる文脈で「つなぐ」ことに挑戦します。これは、この世界の治療行為のようなものです。分断され、壁がはりめぐらされていても、異なる世界に橋を架け、命をつなぐ・・・心の世界で深くつながり合える場を、山形の地で、共に創造していきます。

3. 開催地・会場
山形県山形市中心市街地
山形県郷土館「文翔館」、やまがたクリエイティブシティセンターQ1(旧山形第一小学校校舎)、市街地商店街、リノベーション物件等を予定

4. 会期
2022年9月3日(土)〜25日(日)
 ※一部の会場を除き、会期中の金・土・日・祝日のみ開催(12日)
9月3日(土)・4日(日)・9日(金)・10日(土)・11日(日)・16日(金)・17日(土)・18日(日)・19日(月祝)・23日(金祝)・24日(土)・25(日) 
※会期中に視聴可能なオンラインプログラムや、メディアミックスプログラムも予定

5. 参加料等
無料/一部有料プログラムあり

6. 運営体制
芸術監督・・・稲葉俊郎(医師/軽井沢病院 院長)
総合プロデューサー・・・中山ダイスケ(東北芸術工科大学学長)
ディレクター/キュレーター・・・三瀬夏之介(本学教授)/岩井天志(本学教授)/原高史(本学教授)/深井聡一郎(本学教授)/青山ひろゆき(本学教授)/アイハラケンジ(本学准教授)/安達大悟(本学准教授)ほか
アートディレクター:小板橋基希(株式会社アカオニ)
市民・学生ボランティア・・・募集予定
事務局・・・地域連携推進課

7. 主催等
主催:東北芸術工科大学
後援:山形県、山形市、山形県教育委員会、山形市教育委員会
助成:各種財団等へ申請中
協賛・寄附:各種企業・団体、個人へ募集中

8. プロジェクト/アーティスト等(2022年3月現在)
(1) いのちの学校/土と人(岩井)

山形ビエンナーレを一つのcommons(共有地)として捉え、アート、食、音楽、農、研究者など様々なジャンルの表現者と参加者が場を共有する展示やイベントを行います。山形市にオープンするやまがたクリエイティブシティセンターQ1のフードラボ、イベントスペースを会場に展開。エントランス広場では県内外の伝承野菜やオーガニックフードのマーケット「土と人」が広がり、アート、食、健康、環境などを横断しながら「いのち」のcommons(共有地)を創るプロジェクトです。
●参加アーティスト等:稲葉俊郎(医学博士)、上野雄次(花道家)ほか

(2) 現代山形考:藻が湖伝説(三瀬)
研究・教育機関としての本学の知見をベースに、これからの未来を作り上げる大学生や市民たち、高齢化が進む郷土史家たちとの協働により、新たな地域の可能性やこれからの豊かな生活のあり方を民俗学的アプローチや現代美術的思考から考える展示を行います。歴史的建造物である文翔館議場ホールでの展示と映像コンテンツ、紙芝居やラジオドラマの制作、新聞の発行、3DVRなどのハイブリッドな組み合わせを開発し、ポストコロナ時代の新たな「展覧会」の可能性を探ります。900万年前のヤマガタダイカイギュウから、廃村に残された風神雷神像、芸工大生の作品までが時空を超えて出会います。
●参加アーティスト等:宮本晶朗(キュレーター)、青野文昭(美術家)、浅野友理子(美術家)、是恒さくら(美術家)、青山夢(芸工大大学院生)ほか

(3) 現代茶経+山の上の陶器市(深井)
やまがたクリエイティブシティセンターQ1の3階を拠点に、8世紀唐の時代に書かれたお茶の経典「茶経」の現代版として「現代茶経」と題し、作品展示、お茶にまつわるイベント、作家による茶器の販売など行います。アート・工芸・食が絡み合う空間から、現代における新しいお茶のあり方や楽しみ方を提案します。ほかに、Q1のスタジオアーティストたちによるオープンスタジオも隣接する会場で同時に開催します。
市街地の会場を結ぶ動線上のスポットでは、2018年から3回目となる「山の上の陶器市」を開催。今回は審査をクリアした工芸・テキスタイルコースの学生からプロの作家まで、陶芸を中心に様々な分野の作家が出展します。
●参加アーティスト等:望月重太朗(アートディレクター)、平田尚也(美術家)、濱定史(建築家)、杉山恵助(表具師)、坂井直樹(金工作家)など

(4)屋根のない美術館(青山)
山形駅前の大手門通りすずらん商店街を舞台に、お店の方や山形との共鳴による参加型アートの展覧会を実施します。毎週入れ替わるアーティストによって大きく変化する街の情景を楽しみ、路上で展開される移動式ギャラリー、ライブパフォーマス、公開制作に来場者が参加できる体験型のエリアとなります。場所や環境を受けとめ柔軟に表現できるアーティストによって、絵画や彫刻とは違った美術を体感していただきます。人間の進化を、ポストコロナにおける街のあり方と交歓させ可視化に導くための実験的な試みです。商店街の方とのタウンミーティングにはじまり、山形県立博物館や山形市内の学校との協働によってアーティストが作品制作を進めます。
●参加アーティスト等:吉田重信(光のアーティスト)、来田広大(ライブペインティング)、下小川毅志(ビデオペインティング)、宇野君平(微生物アート)、大脇理智(映像エンジニア)、タノタイガ(アーティスト)

(5)「まちのおくゆき」多様性の受容と調和 〜福祉とアートをつなぐ〜(アイハラ)
障がいのある人と市民が、ダンスパフォーマンスをはじめ、アート/デザインによる様々な協働を展開。多様性を受容しながら、一人ひとりの「ゆたかさ」「しあわせ」に向き合う活動である「福祉」の現場とアートをつなぎ、異なる身体や感覚を持つ人々同士が他者について想像する活動を重ねながら作品を発表します。コロナ禍により、様々な物事がその更新を余儀なくされ、人々が「生きづらさ」を感じている中で、全体のテーマでもある「いのち」に思いを馳せながら、分断を乗り越えつながり合い、ともに生きることをアート/デザインの視点から捉え直していきます。
参加アーティスト等:砂連尾理(振付家・ダンサー)、武田和恵(福祉コーディネーター)ほか

(6) 美術の學校─つくる・つかう・あそぶ・かんがえる─(安達)
「つくる」「つかう」「あそぶ」「かんがえる」の4つをキーワードに、山形市街各所にて長期ワークショップを展開。アートやクラフトを中心とした本プロジェクトは、第一線で活躍するクリエイターが講師を務め、その指導のもと市民が自らの手と身体を通して東北の自然や素材を体感的に捉えながら創作活動を行います。複数日にわたりワークショップを行うことで、本格的な経験を積めることも魅力の一つになります。市民が自ら主役となって行動することにより、芸術に対する親和性を高め、暮らしやモノへの価値観、柔軟な発想力、自由な提案力など芸術の持つソフトパワーを開発し、東北の地に新たなクリエイティブ文化を根付かせるためのプラットフォームを構築します。
参加アーティスト等:佐藤香(現代美術家)、栂瀬真(ニット作家)ほか

(7) Pink Public Project─うごく、かわる、変動計画(原)
少子高齢化や、若い人の流出に加えコロナ禍により人や街が停滞している中、「Pink Public Project」は2020年度からピンクをキーワードにアートプロジェクトを継続的に発展させてきました。初年度は「言葉を収集する」、2年目は「今の時代の距離感」に続き、3年目となる今回のプロジェクトでは、山形の人々が街を元気に変えていくきっかけをつくる「変動計画」を展開。若者を中心に世代を超えた人々が広場に集い、ものを磨き上げる“クリーンアップ・ダンス”で「変動」を表現します。ダンスをきっかけに、オリジナル衣装をまとった参加者が、街に繰り出し、街を磨き、街をきれいにしていく。人が動き、風景が変わり、人の意識が変わっていく。一人ひとりの小さな動きが大きな変化を生み出し、新たな時代を創りあげていきます。
●参加アーティスト:飛田正浩(ファッションデザイナー)、望月孝(フォトグラファー)ほか