博士後期課程
芸術工学専攻
芸術工学専攻について
感性・知性・理性をつらぬき、芸術と科学を往還する学び。
博士後期課程「芸術工学専攻」は、制作・研究・社会実践を統合し、芸術工学の新たな知を創造する研究者・高度専門職人材を育成します。
地域文化から世界へ問いを発信する博士人材を育むプログラムです。
教育プログラム
東北の地から発する感性・知性・理性を結び、未来の芸術工学を創造する。
本専攻は、アートやデザインがもつ創造的な感性と、科学技術を扱う知性を架橋し、論理的に世界を読み解く理性へと統合することで、新たなリテラシーを生み出す博士課程です。山形の自然や文化が投げかける問いと向き合いながら、「制作と研究」「技術と文化」「実験とフィールド」の往還を通して、芸術工学の新たなモデルを提示できる研究者・実践者を育成します。
本専攻には、芸術文化・歴史文化・文化財科学・デザイン工学の4領域が横断的に配置され、学生は自身の専門性を起点にしつつ、複数領域を組み合わせた学際的研究に挑むことができます。西洋・東洋の造形思想比較、東北・東アジアの文化研究、文化財の科学的調査と保存技術の開発、デザインの未来モデルの構築など、多様なテーマに対応。芸術と科学、地域と世界、実践と理論をつなぎながら、社会と文化の発展に寄与する博士人材の育成を目指します。
担当教員
青山 ひろゆき
Aoyama Hiroyuki
芸術文化専攻長・芸術文化領域
教授／絵画、インスタレーション、アートディレクション
酒井 聡
Sakai So
デザイン工学専攻長・デザイン工学領域
教授／インタフェースデザイン、インタラクションデザイン、プロダクトデザイン、メディアアート
志村 直愛
Shimura Naoyoshi
歴史文化領域
教授／建築史、都市史、都市景観、まちづくり
長沢 明
Nagasawa Akira
芸術文化領域
教授／絵画、ドローイング
深井 聡一郎
Fukai Soichiro
芸術工学研究科長・芸術文化領域
教授／彫刻・陶芸
三瀬 夏之介
Mise Natsunosuke
芸術文化領域
教授／現代美術、キュレーション
吉田 朗
Yoshida Akira
芸術工学専攻長・デザイン工学領域
教授／都市・地域計画、都市交通計画、交通行動分析
4領域の教育目標
-
芸術文化領域
西洋・東洋の造形思想を比較し、制作と鑑賞の関係性を踏まえた歴史的・美学的考察を深化させ、独創的な研究・制作へ展開できる人材を育成します。
-
歴史文化領域
歴史学・考古学・民俗学を横断する学際的視野をもち、地域の文化・風土に根ざしたフィールド研究を推進できる実践的研究者を育成します。
-
文化財科学領域
文化財の理化学調査、保存環境設定、修復技術の開発、災害時のレスキュー、アーカイブ構築など、多様な課題に応えうる科学的専門性を備えた高度人材を育成します。
-
デザイン工学領域
人間の心身と生活行動を基盤に、未来のデザインの在り方を構想し、独自のデザインモデルを提示できる研究者・実践者を育成します。
学位取得のスケジュール
学位公開審査
１・２年次各１回のレビュー発表、執筆した研究ノートを論文集・学会誌・紀要などで公開、予備審査を経て本審査が行われます。本審査は外部副査委員を交え、公開審査の形式で開催されます。なお、作品制作を行う学生については、本審査にあわせて学内にて作品展示を行います。
教育の成果
田中 望
Tanaka Nozomi
2017年 東北芸術工科大学 大学院芸術工学研究科博士課程修了。博士（芸術工学）
東北工業大学 ライフデザイン学部 生活デザイン科 講師
地域の風土や暮らしを起点とする創造活動に関心をもち、コレクティブアート、地域文化と芸術の接点、生活デザインの視点から社会との関わりを探る実践的研究に取り組んでいる。
<研究分野>
- コレクティブアート（協働的芸術）
- 地域文化とアートの実践研究
- 生活文化・風土性と創造活動の関係性
- デザイン史、生活デザイン教育
<受賞歴>
- VOCA賞（VOCA展 2014）
- CAF ART AWARD 2014 優秀賞
- 第6回 東山魁夷記念 日経日本画大賞展 入選（2015）
- 宮城県芸術選奨 新人賞（2019）
石原 葉
Isihara Yo
1988年生。東北芸術工科大学大学院博士課程後期修了。博士（芸術工学）
京都精華大学 芸術学部 造形学科 特任講師
他者との共生を研究テーマに、絵画制作だけでなく、他アーティストとの共同制作を行う。
「山形美の鉱脈」（2020,山形美術館）
「Who」（2020,靖山画廊,個展）
「walking in the forest」（2022,Cyg art gallery, 個展）
2011-東北画は可能か？に所属し共同制作のリーダー、アーカイブブック編集の他、「地方之国構想博物館」（2015,東京都美術館）（2017,鶴岡アートフォーラム）等の展示構成を担当。
『東北画は可能か？』（2020,美術出版社,共著）
2020-演劇集団ゲッコーパレードに所属し同世代の表現者とコレクティブを実践。
「山形ビエンナーレ」（2018,2020,2022）