第50回 グルーヴィーに50号突破!~ザ・トロッグスの巻|かんがえるジュークボックス/亀山博之

コラム

御礼

 9月12・13日は「芸工祭」がありました。「かんがえるジュークボックス」ブースは13日のみの出店で、マステとステッカーを販売しました。当日はあまりに忙しくてブースの写真を撮らずじまい。ともあれ、知る人ぞ知る学内限定の月例イベント「サブカル映写会」の花田・亀山コンビで売り子をしまして、資本主義の厳しさと楽しさを満喫いたしました。お越しくださった皆さま、本当にありがとうございました。用意した品物は、たんと売れ残っております!ですから、買い逃した方も、買い足したい方も、ぜひ来年の芸工祭においでください。

 そして、芸工祭ではもうひとつ、我が新バンドであるThe Teachersのステージデビューもありました。

The Teachers オン・ステージ
The Teachers オン・ステージ

 ステージ直前でテルミンが故障するというハプニングを乗り越えて、なんとか予定通りに演奏を終えました。The Teachersは来年もきっと出演するだろう、バンドメンバーの教員一同(高柳・亀山・酒井)そう思っております。

The Teachers 必死に演奏中
The Teachers 必死に演奏中

祝! 50号

 さて、気がつけばこのコラムも今回で50号。もう4年近く続いているのは、読んでくださっている方があってのこと。感謝します。

 50号という、とりあえずの節目を飾るのにふさわしいレコードとは何だろうとかんがえた。で、選んだレコードはこちら。

ザ・トロッグスの「恋はワイルド・シング」
ザ・トロッグスの「恋はワイルド・シング」

 なぜこの曲?といえば、詩のなかに”groovy”という言葉が出てくるから。”groovy”は今でいうところの「イケてる」というところでしょうか。もともとは”in the groove”というフレーズがジャズ界隈で使われていたそうな。「ノッている」状況を指すのです。
 また、その意味とは別に”groove”といえば、レコード盤の「溝」のことも意味するわけで、それでレコードを愛でる本コラムの50号連載突破を祝うのに、このザ・トロッグスによる「恋はワイルド・シング」を取り上げるのであります。

 きっと最もよく聴かれているバージョンは、映画『メジャー・リーグ』のなかの”X”なるバンドによる演奏のものでしょう。わたしもそれで初めて聴いたし、聴くたびに、ピッチャーマウンドに向かいたくなります。野球はしたことはないけれど。

 さて、ザ・トロッグス(The Troggs)というバンド名、もとは”Troglodytes”といったそうで、その意味は有史以前の穴居人とか隠遁者。その名前では不発だったために改名、そして“Troggs”になったそうで、“trog”は奇人・変人という意味が英国ではあるそうな。確かに、普通は曲の間奏にはギター・ソロが入るものだけど、この曲にはオカリナ・ソロが入る。変人らしさ炸裂でまことにgroovyである。

*(Chorus)

 

Wild thing
Wild Thing<野性のきみ>

You make my heart sing
ぼくの心を歌わせる

You make everything groovy
何もかもがグルーヴィーになる

Wild thing
やんちゃな君

Wild thing, I think I love you
やんちゃな君、ぼくは君のこと愛してるかも

But I wanna know for sure
でも、本当にそうか確かめたい

So come on and hold me tight
だから、ほら、ぼくをギュッと抱きしめて

I love you
愛してる


*(Chorus)


Wild thing, I think you move me
やんちゃな君、君はぼくの心を揺さぶってくれるかも

But I wanna know for sure
でも、本当にそうか確かめたい

So come on and hold me tight
だから、ほら、ぼくをギュッと抱きしめて

You move me
きみは僕の心を揺さぶるよ


*(Chorus)


Come on, come on!
ねえ、ねえ!

Wild thing
やんちゃな君

Shake it! Shake it!
シェイク!シェイク!

Wild thing
やんちゃな君

I love you
愛してる

 実に根源的な衝動を歌にした、という曲で、ロック黎明期の雰囲気をまとった良い作品である。

50号突破記念展開催

 このたび、地味にコツコツ書き続けてきたこのコラム50号までの歴史を振り返るささやかなイベントを開催します。

これまでのレコードを一挙公開
これまでのレコードを一挙公開

 本学の学食2階の展示スペース“The CUBE”に、これまでに取り上げたレコードジャケットすべて展示します。ご覧ください。期間は10月13日(火)から19日(月)まで。

展示会場 The CUBE
展示会場 The CUBE

 そして、10月15日(木)18:40頃から、とくに思い入れのあるレコードを聴く会「かんがえるジュークボックス・リスニング・パーティー」を開催。30分程度のトークショウ形式で、わたしと花田先生とでヘラヘラしゃべりながらレコードを聴きます。抽選会もあります。どうぞ遊びにお越しください。そしてその日はわたしの誕生日(本当に)。祝ってやってください。

 では、リスニング・パーティーでお会いしましょう。そして、次の1曲までごきげんよう。
 Love and Mercy

(文・写真:亀山博之)

SHARE

亀山博之(かめやま・ひろゆき)
亀山博之(かめやま・ひろゆき)

1979年山形県生まれ。東北大学国際文化研究科博士課程後期単位取得満期退学。修士(国際文化)。専門は英語教育、19世紀アメリカ文学およびアメリカ文学思想史。

著書に『Companion to English Communication』(2021年)ほか、論文に「エマソンとヒッピーとの共振点―反権威主義と信仰」『ヒッピー世代の先覚者たち』(中山悟視編、2019年)、「『自然』と『人間』へのエマソンの対位法的視点についての考察」(2023年)など。日本ソロー学会第1回新人賞受賞(2021年)。

趣味はピアノ、ジョギング、レコード収集。尊敬する人はJ.S.バッハ。