大学院Graduate School

[優秀賞]
菅原朋晃|Apocalypse
宮城県出身
細川貴司ゼミ


深井聡一郎 教授 評
力作が並ぶ絵画領域の中で、菅原朋晃の成長は顕著である。学部時代にT.I.P(TUAD Incubation Program)に在籍し「コンシャス・ダダ(ダダイズムの再構築)」を掲げてきたが、画風自体は一貫している一方で、本展では質的な飛躍を遂げたと感じられる。個人的経験と現代性、社会との接続が一枚の絵画に凝縮されたかのような強い表現力を獲得している。
さらに会場のQRコードから遷移するリンクでは、単なる作品キャプションにとどまらず、展示作品群が縦スクロールで並び、それぞれに付随する物語が提示される構成が採られている。視覚作品と語りを結びつけることで、絵画単体では伝えきれない体験が補完され、両者が相互に強度を高め合うと同時に、現代社会と美術の関わり方を示す装置としても機能している。本作はリンク先の構造と優れた絵画表現を有機的に結合させた点で高く評価でき、今後のさらなる活躍を期待して優秀賞を贈る。