大学院Graduate School

[優秀賞]
川田風我|空から土へ
青森県出身
吉賀伸ゼミ
木材


青山ひろゆき 教授 評
本学生は、「生物に内在する生命感や畏怖の気配への関心」を起点に、蟲を中心としたイメージの抽出と変形を通して、人間とは異なる存在の在り方を、立体・平面・環境を統合した複合的表現として結実させた意欲的な作品である。木目や割れを取り込んだドローイング群は、有機的な生々しさと霊的な静けさを併せ持つ像を生み出し、中央の立体が示す「土から生まれ再び土へ還る命の循環」と響き合いながら、空間全体を一つの生態的風景として豊かな深度をもって立ち上げている。不可視の魂や情動を可視化しようとする探究は、彫刻表現として確かな到達を示すと同時に、今日的な感性に静かな問いを投げかけるものであり、そのさらなる深化と持続的展開に大きな期待を寄せたい。