企画構想学科Department of Project Design

[優秀賞]
渡邉夕音|静かな助けのサインを
宮城県出身
松田龍太郎ゼミ

痴漢被害における心理的障壁により声を上げられない当事者に向け、Bluetoothタグと電波遮断ケースを用いた防犯システム「そっとくん」を開発した。恐怖や不安で声を出せない状況下でも、静かに助けを呼べる仕組みの有効性を実証。被害者が抱える孤立を解消し、周囲の「見えないSOS」を可視化する仕組みを構築した。個人の身を守るツールに留まらず、人々が助け合える文化を醸成する新たな防犯の形を提示した。


松田 龍太郎 准教授 評
渡邉のプロフィールで目を引くのは「よさこいを10年以上継続している」という点だ。その実力を確かめるべく、私は仙台で開催されたイベントに足を運んだ。全国から強豪が集うなか、彼女のチームは見事決勝に進出。ステージのセンターで堂々と舞い、最後に「ありがとうございました!」と晴れやかに叫ぶ彼女の雄姿を目にしたとき、私は心の底から揺さぶられるものがあった。
「もっと自分の感情を剥き出しにして研究に取り組んでみないか」。その舞台を機に、彼女の学びへの姿勢や就職活動に対するスタンスは劇的な変化を遂げた。なぜ10年も継続できたのか、そして組織のなかでどう成長し、最後は自ら「卒業」という区切りをつけたのか。「好きこそ物の上手なれ」というが、本企画もよさこいも、日常のなかにありながら継続し抜くことにこそ真価がある。その重圧に耐え、企画が持つ本来の意味を深く認識した彼女の「耐性ある企画づくり」こそが、今回の大いなる収穫である。