[優秀賞]
ミラー慧都|I am
山形県出身
ナカタニD.ゼミ
マンガ
ナカタニD. 准教授 評
ミラー慧都は 絵に描いたようなマジメな優等生だった。だから最初に会った時、一抹の不安を覚えた。優等生は何より世間とのズレを恐れるからだ。マンガは 作者の中にあるズレや歪みっぷりを楽しむメディアでもある。それがキャラクターの突出した魅力として反映される。
…しかし、その心配は杞憂であった。そのマジメさこそが、彼女の中にある“狂気” そのものだったからだ。おかげで昼夜、曜日を問わず、次々と送られて来るキャラクター設定やプロット、ネーム等々にガッツリ2 年間付き合わされることとなったが、同時に彼女の著しい成長ぶりに大きな喜びも感じた。
「2」という作品では異世界での恐怖体験を通じ、人とのつながりを視覚的に描き、「ココロアルゴリズム」ではアンドロイドの視点から“家族” や“心” を情感豊かに表現している。「カイブツ研」では長編を見据えた構成で、連載第1話のようにキャラクターを鮮明に立ち上げた。明確な世界観とテーマ、挑戦を備えた3作品・総100 ページ超の中に本学での学びが凝縮されている。そして荒削りながらも、まだまだ伸びしろを感じる。なにせ彼女は“マジメ”という最狂の武器を内に秘めた人だから。