総合型選抜入学試験[専願体験型]の内容とポイント
各学科・コースの試験内容と評価のポイント
芸術学部
文化財保存修復学科
試験内容
体験授業(講義30分程度、レポート作成60分程度)
文化財保存修復に関するミニ講義を受講した後、ミニレポートを提出してもらいます。
評価のポイント
- 講義の内容を理解し、それを的確にまとめることができるか
- 講義の内容に関連して、自身の知識と考えを述べることができるか
面接(一人12分程度)
評価のポイント
- 志望動機を具体的に述べることができるか
- これまでの経験をもとに自身の強みを伝えることができるか
- 保存修復を学ぶために自身でどのような準備をしてきたか
歴史遺産学科
試験内容
体験授業(講義30分程度、レポート作成60分程度)
歴史遺産に関するミニ講義を受講した後、ミニレポートを提出してもらいます。
評価のポイント
ミニ講義で学んだ情報をまとめる能力と、さらにその内容について自分の考えを述べる能力を評価します。
面接(一人12分程度)
評価のポイント
これまでに時間をかけて頑張ってきたこと、その中で自身がどのように変わってきたかを振り返って述べられるかを評価します。ミニ講義に関する質問も含め、本学科で学びたい意思とその準備状況を伝えてください。
美術科 日本画コース
試験内容
体験授業(日本画の写生体験)(300分程度)
決められたエリア内(屋内)で各自、自由に対象を探して水彩にて風景画を制作する。制作の方法、対象の捉え方、道具の使い方などを身につけながら、日本画の風景画制作について学びます。
紙は画用紙(B3サイズ)を2枚配布します。
終了時、振り返りシート(A4サイズ)を配布します。「制作体験」を通して感じたこと、考えたことを文章化し、振り返りを行います。
評価のポイント
- 描画対象に向き合い、対象に迫ろうとする姿勢があるか(意欲・姿勢)
- 対象の形態、質感、色などをいかに捉えることができるか(観察力・描写力)
- 対象を独自の視点で選ぶことができるか
- 作品について自らの思いや考えを説明することができるか
面接(1グループ20分程度)
評価のポイント
- 志望動機が具体的かつ明確であるか
- 自身の強みや将来の目標を自分の言葉で伝えることができるか
- 質問に適切に受け答えできるか
美術科 洋画コース
試験内容
体験授業(静物油彩)*アクリル絵具の使用も可能です。(300分程度)
油彩制作におけるポイントレクチャーを行い、その後グループごとにモチーフを組み、油彩制作に入ります。
卓上に組まれた器物や野菜・果物などを油彩で描き、基礎的な物の捉え方・観察の仕方・絵具の使い方を学び身に付けます。
制作中は、教員が巡回指導を行います。
評価のポイント
- 教員のアドバイスを理解し、当日の制作に活かされているか
- 積極的な姿勢で取り組めているか
- 意欲と可能性が感じられるか
面接(1グループ20分程度)
評価のポイント
- 当日学んだことを適切に伝えることができるか
- 質問に対して適切に受け答えができるか
- 新たな自己を切り開きたいと考える熱意と意欲があるか
美術科 版画コース
試験内容
体験授業(240分程度)
(当日にイラストレーション、自画像デッサンのいずれかを選択し制作します)
【イラストレーション制作】
各自がテーマを自由(絵画的表現から絵本・漫画・アニメ表現まで、抽象具象・カラーモノクロ問わず)に設定し、イラストレーションを制作します。事前のレクチャーでは制作意図や構図の重要性を学び他者へ意図を伝えるポイントを理解します。
※B3画用紙を配布します。制作中資料を見る事は出来ません。
【自画像デッサン制作】
鉛筆による自画像デッサンを制作します。事前レクチャーを行いデッサンのポイントについて学び理解します。
※B3画用紙と鏡を配布します。
体験終了後、全員でミニ講評会を行います。また、制作を通して気づいたことや考えたことをミニレポートとして書きます。
評価のポイント
作品の上手下手は問いません。以下の点を評価します。
【イラストレーション制作】
- 教員の説明を理解し、前向きに制作に取り組めるか
- 作品において、自由な発想力や可能性があるか
- 講評会やミニレポートにおいて、感じたことを自分の言葉で述べることができるか
【自画像デッサン制作】
- 教員の説明を理解し、前向きに制作に取り組めるか
- 作品において、意欲や可能性があるか
- 講評会やミニレポートにおいて、感じたことを自分の言葉で述べることができるか
面接(一人15分程度)
評価のポイント
- 志望動機を明確に述べることができるか
- 自分の強みや将来の希望を自分の言葉で伝えることができるか
- 質問に適切に受け答えできるか
美術科 彫刻コース
試験内容
体験授業(彫刻制作の体験)(お昼休憩を除いて360分程度)
粘土を使って立体作品を作ります。自然豊かな彫刻アトリエの周辺を散策し、収集した自然物やスケッチをもとに各自が自由に発想して作ります。大きさや形も自由です。作ることを楽しみながら取り組んでください。最後の振り返りでは、制作物の意図や感想を発表してもらいます。
評価のポイント
作品の上手下手ではなく、以下の点を評価します。
- 作る熱意:前向きに楽しんで取り組む姿勢
- 発想力:自分なりに自然から感じて表現する姿勢
- 振り返る力:活動や制作物について他者に伝える姿勢
面接(一人15分程度)
評価のポイント
志望動機や将来の目標といった基本事項の他に、本学で学ぶ姿勢や作ることへの意欲を中心に評価します。
美術科 総合美術コース
試験内容
体験授業(アートワークショップ体験)(前半180分程度、後半60分程度)
アートワークショップについて実際に体験しながら学んでいきます。
前半は、モダンテクニックなどの技法や造形素材を使ったアート技法を体験し、気づきや活動のねらいなどをまとめます。そしてそこからこの技法を活用したワークショップイベントを考えて各自ワークシートに記入します。
後半は自身が考案したイベントをわかりやすく発表してもらいます。
評価のポイント
- 授業内容を正しく理解し、真摯に取り組むことができるか
- 創意工夫しながら授業に取り組んでいるか
- 柔軟な発想力があるか
- 自身の意見をきちんと相手に伝えることができるか
- 他者の意見を真摯に聞くことができるか
面接(一人15分程度)
評価のポイント
- 志望動機が具体的かつ明確であるか
- 大学での学びの意欲があるか
- スムーズなコミュニケーションができるか
工芸デザイン学科
試験内容
体験授業(立体制作、平面制作 各120分程度)
工芸デザインで必要とされる立体・平面制作の基礎を学びます。
立体制作では紙造形を基本とし、課題についての考え方、作り方など工程ごとに学び、与えられた条件に沿って制作します。
また、平面制作として複数の色を使用した配色デザインを行います。配色に関する前提講義を経て与えられた条件に沿って各自テーマを設定し、配色を表現してもらいます。デザイン完成後は一人ずつテーマと工夫した点を発表してもらいます。
評価のポイント
- 立体制作において、前提講義で指示された作業内容と制作方法の基礎を的確に捉え、行動することができるか
- 立体制作において、必要に応じて他者とコミュニケーションをとりながら作業ができるか
- 平面制作において、自身の考えを課題上で展開し工夫できるか。また、それを人に伝えることができるか
- 全体を通して積極的に取り組み、適切な質疑ができるか
面接(一人12分程度)
評価のポイント
- 志望動機が具体的かつ明確であるか
- 自身の強みや将来の目標を自分の言葉で伝えることができるか
- 質問に適切に受け答えできるか
文芸学科
試験内容
体験授業
- 受験者数が3人以上の場合(150分程度)
昔話をリライト(書き換え)する体験授業を行います。はじめに、教員がデモンストレーションとしてリライトの仕方を丁寧に説明します。その後、受験生のみなさんが教員から指導やアドバイスを受けながら、グループ単位でリライトに挑戦し、その内容を発表してもらいます。創作体験終了後、さきほど行ったグループワークについて600字程度の作文を執筆します。
- 受験者数が2名以下の場合(120分程度)
昔話をリライト(書き換え)する体験授業を行います。はじめに、教員がデモンストレーションとしてリライトの仕方を丁寧に説明します。その後、受験生は個々でリライトに挑戦、その内容を発表し、教員からの質問に受け答えします。創作体験終了後、さきほど行った創作と発表について振り返る、600字程度の作文を執筆します。
評価のポイント
- 自分の考えを意見として適切に発言できるか
- 他者の意見を聞き、適切な受け答えができるか
- グループワークに積極的な姿勢で取り組むことができるか
- 自ら体験したグループワークについて、的確に振り返りを行えているか
- 体験授業に積極的な姿勢で取り組むことができるか
- 発表時に自分の考えを他者に分かりやすく伝えられるか
- 発表後の講評時、教員からの質問に適切な受け答えができるか
- 体験授業について、的確に振り返りを行えているか
面接(一人15分程度)
評価のポイント
人物、個性、積極性、熱意、これからの可能性を評価します。また、自らの言葉で何を語るか、伝えたいことが客観的に分かるように伝えられるかを見ます。
デザイン工学部
プロダクトデザイン学科
試験内容
体験授業(プロダクトデザイン学科授業体験)(120分程度)
文房具や生活用品など、身のまわりのモノの機能や形態を観察し、その理由を考える体験授業を行います。
前半のグループワークでは、それらの使用シーン、優れている点や改善すべき点などを他の受験生と共有します。後半の個人ワークでは、対象となるモノの応用展開例などを提案し、体験の気づきをまとめる力を確認します。
※受験者数が5名以下の場合グループワークに教員が参加しての選考となります。
評価のポイント
- 課題に対する自分の考えを的確に発言し、他者の意見を真摯に聞くことができるか
- グループワークに積極的に参加しているか
- 体験の気づきを簡潔に文章にまとめることができるか
面接(一人15分程度)
評価のポイント
- 志望動機が具体的かつ明確であるか
- 自身の適性や将来の目標を自分の言葉で伝えることができるか
- 質問に適切に受け答えできるか
建築・環境デザイン学科
試験内容
体験授業(40分程度(レポート作成を含む))
建築、まち、自然や環境問題に関するミニ講義を行い、講義に対する自身の意見をミニレポートにまとめてもらいます。
評価のポイント
情報を聴き取りまとめ、自身の意見を述べることができるか
面接(一人20分程度)
評価のポイント
- 本学科の学修内容を理解し、志望動機を明確に説明できるか
- 興味があることを自分の言葉で魅力的に説明できるか
- 好きで取り組んでいることの魅力を説明できるか
- 本学科で学んだ先にある将来の目標を説明できるか
- その他質問に適切に受け答えできるか
グラフィックデザイン学科
試験内容
体験授業(110分程度)
デザインに関する模擬授業を受講した後、その授業の内容について発表してもらいます。
評価のポイント
- 模擬授業を受ける姿勢
- 発表の内容
- 他者の意見を真摯に聞くことができるか
面接(一人15分程度)
評価のポイント
- 志望動機が具体的かつ明確であるか
- 自身の強みや将来の目標を自分の言葉で伝えることができるか
- 質問に適切な受け答えができるか
映像学科
試験内容
体験授業(創作体験)(90分程度 ※受験者数により変更する場合があります)
提示する1つのキーワードから独自の映像作品(映画、アニメ、CG、ゲーム、ミュージックビデオ、CM、写真など)をイメージし、その世界観をアイデアスケッチと文章(600文字以内)で簡潔に表現してください。
アイデアスケッチと文章で、受験生の「映像言語力」(※)を多角的に評価します。(スケッチへの着色も可。ただし色鉛筆・水性マーカーまでの使用とし、道具は持参とすること。)
※「映像言語力」:アイデアやストーリーを言葉とスケッチで人に伝わりやすく表現する力のことをいいます。
評価のポイント
- <ストーリー>
- キーワードからイメージに繋げる力(発想力)
- アイデアを文章化する力(文章力)
- ストーリーを展開する力(構成力)
- <アイデアスケッチ>
アイデアを絵で伝える力
*注意:デッサン力(絵のうまい・へた)は参考にしますが、評価には入れません
面接(一人10分程度 ※受験者数により変更する場合があります)
評価のポイント
- コミュニケーション力(質問を的確に理解し、会話ができる力)
- 思いを伝える力(うまく話そうと思ったり、あらかじめ用意した内容を話すのではなく、あなたの考えや思いを自分の言葉でしっかり伝える力)
企画構想学科
試験内容
体験授業(140分程度)
- ミニ講義
次の課題解決型ワークショップの進め方に関する講義を受講します。
- 課題解決型ワークショップ
提示された課題に対して、グループに分かれて企画を考え発表します。
※受験者数が2名以下の場合は、グループに分かれて企画を考え発表するのではなく、教員を交えたディスカッションを行います。
- 振り返りシートの記入
ミニ講義とワークショップを振り返り、整理した内容を記入していただきます。
評価のポイント
- ミニ講義
次の課題解決型ワークショップに取り組むための解説です。評価対象ではありません。
- 課題解決型ワークショップ
- 自分の考えを意見としてしっかりと発言できるか
- 他者の意見を真摯に聞くことができるか
- 受け身の立場ではなく、積極的に発言する姿勢があるか
- ワークショップにおいて自分の役割を見つけ全うすることができるか
- 振り返りシートの記入
- 話し合った内容を筋道立ててまとめられるか
- ワークショップで自分の果たした役割を客観的に評価できるか
面接(一人10分程度)
評価のポイント
- 企画構想学科をよく理解しているか
- 志望動機が具体的で明確であるか
- 企画構想学科で学びたいという強い意欲があるか
- 高校時代にやってきたことをしっかりと話せるか
- 基本的なコミュニケーションができるか
コミュニティデザイン学科
試験内容
体験授業
- 講義(20分程度)
課題解決型ワークショップで取り扱う対象地域、特徴、地域で起こっている社会的課題を、講義として受講します。
- 課題解決型ワークショップ(100分程度)
※受験者数2名以下の場合は、教員とのディスカッションになります
<地域の社会的課題を解決するためのアイデア会議>- 講義で提示された対象地域の社会課題を解決し、SDGsに寄与する社会を実現するモノやコトを、グループで話し合います。
- グループで発案されたアイデアを発表します。
- 気づきのレポート(45分程度)
課題解決型ワークショップにおいて、他者の意見によって得られた気づきや発見、またそれに対する自身の意見をレポート用紙に記入します。
評価のポイント
- 講義
課題解決型ワークショップの説明講義ですので、評価対象ではありません。
- 課題解決型ワークショップ
以下の項目において評価を行います。
a.主体性(リーダーシップ)- 積極的に発言を行う姿勢
- 課題の解決を試みる姿勢
b.協働性 - グループ内における役割を実践する能力
- グループメンバーの意見をよく聴き、整理する能力
- 整理した意見をもとに、アイデアを生み出す能力
- 気づきのレポート
- 他者と自分の意見との違いや関連性を説明する能力
- 論理的に書く能力
面接
評価のポイント
- 学修意欲
- これまでの経験を踏まえた上での、コミュニティデザイン学科の具体的な志望動機
- コミュニティデザイン学科の理解
- 高校時代の関心ごと・取り組んだ活動
- 高校時代に関心を持った社会課題
- 社会課題解決に向けて取り組んだ活動、もしくはこれから取り組みたい活動