TOP > 工芸デザイン学科
手足で触れ、口で触れ、耳で触れ、目で触れる。5感のうち4つの感覚に寄り添い、時に感動を、時に癒しを、時に元気を与え、人の感情にまで影響し暮らしを上質に仕立てるためのものづくり。陶、漆、金属、テキスタイルなど、先人から受け継がれてきた手仕事と現代社会が必要とするデジタルスキルやデザイン思考の融合は、他者への想いを忘れることなく過去と現在を繋ぎ、未来を生み出すクリエイションへと進化します。
ふじた・けん/東京芸術大学大学院美術研究科工芸専攻(彫金)修了。金属をメインに木、ガラス等を使ったジュエリー、オブジェを制作。現代工芸美術家協会本会員。
家で過ごす時間が長くなったことで、自身とその周りにあるモノや人との関係が深くなってきています。それは良いとか悪いとかではなく、今まで何気なく見ていたモノやコトが前と違って見えるという点で、新しい何かが生まれる瞬間だとも言えます。これからは「大量生産では実現できない」人に寄り添うモノ、「大量消費では味わえない感動」を生むコトが益々求められるでしょう。そんな想いを理解し答えることが工芸デザイン学科の本質です。授業では素材の扱い方を知り、様々な分野と共創していきます。工芸は常に身の周りにあって、人の内面や感情に近い存在です。AIやデジタル技術と繋がることで新たに多様な役割を持たせ現代社会に広げられるはずです。繋ぎ、広げることで新しいスタンダードを生み出しましょう。
「Creema」は23 万人以上のクリエイターが登録する、日本最大級のハンドメイドマーケットプレイスです。本学科では「Creema」と大学で初となる連携協定を締結し、授業のなかで商品開発からマーケティング、販売までの実践的な理解を深めます。さらに、地域産品のリブランディングや商品開発に取り組むことで、ものづくりによる地方創生を目指します。
身体を土台とした造形や衣服、装身具とその成り立ちについて学びます。自ら素材を加工することを大切にしながら、スローファッションを意識したデザイン力を養い、マーケティングによるビジネス感覚も身に付けることで、華やかさと共に現代社会の問題解決を目指します。
住空間におけるモノと演出について学びます。現代社会における様々な空間や環境を意識し、素材と色彩、暮らしの関係をデザインする力と、モノの構造を設計する力を養います。また、自ら制作まで行うことで高い技術力と表現力も養い、産業に直接つながる学びを深めます。
日々の暮らしに必要とされるテーブルウエアやカトラリーについて学びます。手を通して生み出すことによって込められる温もりを大切に、常に素材と対話し作り手のこだわりをさりげなく組み込む思考と感覚を養います。作り手の手間暇が人の心を包みます。
高度な技術を用いる伝統工芸や一点ものを生み出し続ける工芸について学びます。〈故きを温ね新しきを知る〉ことを軸とし、先人が築いてきた伝統や文化、アートの文脈を紐解き、それらを受け継ぎながらも各自が考える素材と表現の限界を追求します。
東北が育んだ素材を中心に、実用性のある技術力とデザイン力を磨きます。また、個々の目標に向けた豊富な内容と選択肢も用意されており、現役クリエイターによる指導のもと、現代社会に向けた学びを深められます。
アイデア展開の論理的思考法の体得から始まり、平面・立体双方の造形力を養います。また、工芸素材〈陶・金属・漆・テキスタイル〉から自身の専門とする素材を選択します。
工芸素材基礎演習2
「住空間に配置されるもの」をテーマに、各素材の特性を理解しながらランプシェードやパーテーション、テーブルウエアを制作します。同時に現代の生活を捉えたデザイン基礎を身に付けます。
ライフステージにおける代表的なアイテムのデザイン、制作を通じてより高度な技術を学んでいきます。プロダクトアウト型、マーケットインの思考に基づき分野ごとの専門性を深めます。
工芸素材基礎演習3
「体に触れるもの」をテーマに、各素材の特性を活かしながら身体の構造や皮膚感覚に目を向け、衣服や鞄、ジュエリーなどを制作。着飾ることを意識し、感覚に作用するデザイン力を養います。
地域産業との連携などケーススタディと分析によるデザインの提案を行います。現代にマッチする工芸デザインのブランディングを実践します。
工芸デザイン応用演習1・2
商業分野と手仕事分野、それぞれの市場調査や評価ポイントを自ら分析。さらに綿密なプラン構築とプレゼンテーションを経て、実制作を行います。また、それらを販売し、実社会への意識を高めます。
これまでに蓄積したデータ、経験を基盤に現代社会と対峙する自身のアイデアを加味した研究テーマを設定します。実社会との繋がりを意識し、卒業制作でその成果を発表します。
卒業制作
各自がテーマを設定し、計画的に作品制作へ向き合います。これまで身に付けた素材や技法、市場や価値、アナログやデジタルなどを織り交ぜ、さらなる進化を見据えた様々な研究を経て集大成へと向かいます。
東北が育んだ素材を中心に、実用性のある技術力とデザイン力を磨きます。また、個々の目標に向けた豊富な内容と選択肢も用意されており、現役クリエイターによる指導のもと、現代社会に向けた学びを深められます。
ブランドの方向性や流行に合わせて、日々身につける様々なアイテムをデザインする仕事。服や鞄、傘、ジュエリーなど、それぞれに適した素材と専門性の高い知識、技量を駆使して形にします。
室内または屋内で扱われる様々なモノをデザイン、製作する仕事。壁紙や家具、照明など、それぞれに適した素材をデジタルも駆使しながら設計し、専門性の高い知識と技量を駆使して演出します。
工芸素材を駆使しながら、食卓を彩るテーブルウエアやカトラリーを制作する仕事。手の温もりによって生み出されるデザインと暮らしを意識したモノづくりは、人々の大切な時間を支えることにつながります。
工芸素材を駆使しながら、この世に一つしか存在しないオリジナリティあふれる作品を制作する仕事。アートの中でも生活に機能することが特徴。想いと技術を掛け合わせ、日々のスパイスを生み出します。
モノづくりの真髄を知り、素材、技術、デザインの付加価値を見極め、ビジネスへと展開する仕事。自身の手を通して養った知識は顧客との信頼関係を形成し、その仕事は海を渡り世界へと広がります。
中学校や高校で教鞭をとり、芸術の魅力と知識を伝える仕事。アートとデザイン双方の、次代の担い手を育てます。
※2024年度入学生からの課程認定に向けて申請予定です。文部科学省における審査の結果、開設時期等が変更となる可能性があります。
制作の課題では納得するものが出来ず悔しい思いをすることもあり、就職活動はクリエイティブ系に絞って行なっていたわけではありませんでした。この企業に出会ったことがきっかけで作品制作にも良い影響が出たと思います。イイダ傘店は手書きのデザインが特徴で、その温かみをお客様に届けられたらと思っています。
大学での学びによって「何かを残したい」と思うようになり、3年生の課題で人との関わりを生み出す作品を制作したことが進路を選ぶ上で重要になりました。内定したドラフトという会社は空間デザインを軸に幅広いデザイン領域を手掛け、都市開発までも行なっています。人の流れや交流を生み出すデザインをする仕事に関わることが私の目標です。