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笹川日仏財団、モンペリエ国立舞踏センター日仏交流事業のプロジェクト
フランスのダンサー、フィリップ・シェール氏が来日
ワークショップと特別講義を開催

笹川日仏財団、モンペリエ国立舞踏センター日仏交流事業のプロジェクトで、スランスのアーティスト、フィリップ・シェール氏が来日しました。日本では、本学と東京都現代美術館、京都大学の3会場で滞在型のダンス・ワークショップとパフォーマンスを行います。本学では、現代美術家でもある宮島達男副学長と、舞踏家の森繁哉教授が受け入れ先となり、学生にむけてのワークショップと特別講義を開催しました。

フィリップ氏の今回の目的は、あらゆる分野のクリエイターとの出会い、日本人アーティストとの交流、舞踏的研究の深化、そして、フィリップ氏が6年来推進し続けている病院とアートの世界において、ダンスと現代美術によって社会から孤立している環境にある人々のために橋渡しを強化し続けることにあります。

本学では、自らの体を使って表現することとは何か、そしてフィリップ氏の身近にハンチントン病患者がいたことがきっかけでこれまでにさまざまに行ってきたワークショップ事例を発表し、病に侵されている患者に希望をあたえ、患者を含めた家族と社会を結びつける活動について語りました。


◎ワークショップで成果を発表
日時:2010年5月13日(木)、21日(金)
会場:学内

本学演劇サークル、コンテンポラリーダンスサークルの学生有志を募り、ダンスワークショップを開催しました。ワークショップは、「壁と踊る」「密集した場所で踊る」「独りで踊る」という動作を通して、自己と空間との距離感覚を養うというテーマで行われ、学生20名ほどが参加しました。13日当日はその発表会を行い、フィリップ氏と森教授、そして学生3名による個々のダンスとコラボレーションダンスの発表を行いました。


学生の発表1


学生の発表2
 
 
学生の発表3
 
 
森繁哉教授


フィリップ・シェール氏

 
全員でのコラボレーション


◎宮島達男副学長の講義「芸術文化論」の特別講師としてレクチャー
日時:2010年5月18日(火) 12:30〜 17:00〜

フィリップ氏は、過去の来日の中で、日本のハンチントン病患者がいる病院でのワークショップなどを開催しています。病院、ビルの1室など、場所を選ばず患者と患者を含めた家族のためのワークショップを行ってきました。ハンチントン病は、体が自分の意思とは別に勝手に動いてしまう病。そのため患者本人や家族が社会からの偏見により孤立してしまっている状況があります。フィリップ氏はこうした状況をコンテンポラリーダンスを手法として、患者とその家族に希望を与えています。

ワークショップに参加したハンチントン病の患者の中には、この病気の特徴である不随意運動をしてしまうことが、ワークショップを通じて美しくさえ感じられるようになった人もいるそうです。「人はみなダンサーでは無いが、ダンサーになりえる存在。そうなるには、パーフェクトな体である必要は無い。自由でありさえすればいい。」と語りました。また、日本ダンスシーンの中において前衛となった舞踏家たちは、自らの日常の動きが一つの表現と成りえるということを発見した画期的な活動だったとも語りました。本講義では、大講義室に300名ほどの学生が聴講し、講義の最後には、フィリップさんが、本学学生と即興でダンスを披露しました。


宮島副学長が、フィリップ氏を紹介。


学生の前で自身の活動を語るフィリップ氏。


特別講義の最後に、本学学生と即興でダンスを披露。

 
◎小野川温泉でのコラボレーション・プロジェクト
森繁哉教授とのダンスコラボレーションを開催しました。19日は山形県米沢市の綱木地区に赴き、発展を遂げる都市の対極に位置する過疎化で死に絶える村があるという現実を、森教授とフィリップ氏が、その死に対するレクイエムというテーマで、インプロヴィゼーションというダンス表現を用い、村の神社や廃屋で踊りました。
また、20日は大蔵村の「翠明荘」という高齢者施設で、体を動かすことを目的とした利用者へ向けた風船を使ったワークショップを数回行いました。この場所でも森教授とフィリップ氏によるダンスを披露しました。



■フィリップ・シェール氏略歴
演劇分野の経験を経て、仏モンペリエ国立振付センター現代舞踏養成コースに参加。1999年、初の振付作品発表。2003年、パリ・サルペトリエール病院にて「プロジェクトHD」開始。2004年、笹川日仏財団の協力により、プロジェクトを東京で実施。2006年、パリ第8大学修士課程で「舞踏家の知識と病院における芸術的実践」の研究開始。以後、発表と研究を続けている。




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