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東北芸術工科大学卒業/修了研究・制作展2007

  • 会期=2008年2月10日[日]−17日[日]
  • 会場=東北芸術工科大学キャンパス
  • 主催=東北芸術工科大学
  • 運営=2007年度東北芸術工科大学卒展運営委員会/卒展ディレクターズ/美術館大学構想室

東北芸術工科大学(山形市/松本哲男学長)の卒業/修了研究・制作展は、2006年度から西蔵王の麓にひろがるキャンパス全体を会場とし、周辺の自然的景観を含めた開放的な環境のなかで、学生たちの日常の創造活動が感じられる各実習棟を巡るオリエンテーリング形式の展示に取り組んでいます。雪を冠したキャンパス各所に展示されるのは、絵画や彫刻、陶芸やテキスタイルなどのアート作品と、都市設計から本の装丁までの多種多様なデザインの提案、そして民俗学や文化財の保存に関する研究・調査をまとめたパネルなど約400点です。学生たちは各会場で配布されるガイドブックやインフォメーションコーナーの設計、鑑賞ツアーの企画、周遊バスの運行、各館内のサインデザインにも取り組みました。本展は、キャンパスを舞台に、学生たちが学び、表現し、そしてそれを地域社会に発信していくための「空間」や「関係」のデザインについて考え実践する機会でもあります。さらに期間中は、多彩なゲストを招いての公開講評会や、観客参加型のディスカッションを数多く開催します。これらの試みを通して、教育活動の集大成である本学の卒業/修了研究・制作を、地域からの視点、客観的な批評を交えて検証し、グローバル化の進む今日の社会において「いま、東北でアートやデザインを学び、実践していくこと」のオリジナリティーを磨いていきます。


「No Border」−2007年度 学生卒展運営委員会より−

芸工大には、絵画や彫刻などの芸術領域、建築やグラフィックなどのデザイン領域、そして民俗学や美術史などの研究領域など、多岐にわたる専門分野があります。400人以上が出品するこの大展覧会を運営するにあたり、まず、私たち学生委員が重視したのは、他学科の取り組みや、考え方の違いについて積極的な理解を示し、親密なコミュニケーションを図っていくことでした。その過程で生み出された2007年度の卒展ビジュアルイメージは「巣」です。ヒナをあたためる渡り鳥の家、ミツバチたちの社会的なコロニー、クモがたった独りで編み上げる見事な幾何学模様……。「巣」は、卒業/修了研究・制作に取り組む、学生一人ひとりの指向性を象徴的に表すモチーフです。みながフラットに連携しながら、それぞれの「巣」を繋ぎあわせ、「卒展」というおおきなコロニーをつくっていくイメージを共有することで、企画実施のための、さまざまな問題をクリアすることができました。そして、1〜3年生を中心とするサポートチーム(卒展ディレクターズ)が、広報印刷物やウェブサイトのデザインから会場設計まで、展覧会全体をオーガナイズしています。多くの在学生たちがこの展覧会の運営にかかわることで、委員会の「自由・連携・相互理解」の思想を、次の世代へと受け継いでいきます。

●関連イベント

  • ○公開レビュー『卒展プライズ2007(買い上げ賞)審査会』
  • 日時=2月16日[土]18:00−19:00
  • 会場=本館3階201講義室
  • 企画=美術館大学構想室/卒展ディレクターズ
  • 審査員=赤坂憲雄/後藤繁雄/酒井忠康/松本哲男/宮島達男/山田修市
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  • ○パネルディスカッション
    『社会には、芸術を必要する場所が沢山ある』
  • 日時=2月16日[土]19:00−20:00
  • 会場=本館3階201講義室
  • 企画=美術館大学構想室/卒展ディレクターズ
  • スピーカー=赤坂憲雄/秋元康/後藤繁雄/酒井忠康
  • モデレーター=宮島達男
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