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WORKS|パッケージデザイン

お米のパッケージデザイン|こめのいづみ米沢

商品のパッケージデザインを手がける時、どんなことに気をつけていますか?

坂東 先日、山形市の食品コンクールの審査員をしたのですが、味のクオリティは僅差でした。頭ひとつリードするための要素は、「パッケージデザインが知的に見えるか?」という部分でしたね。いくら品質が良くても、パッケージがそれを充分に伝えていなかったらチグハグですよ。ですから僕は、ある商品のパッケージを考える時、常に「生活者としての眼」を大切にしていて、価格的にも味的にもそれが正当なものかどうなのかを吟味して、中身に相応しいデザインを提案するようにしています。
その際、対象商品を扱っている業界全体のリサーチが重要ですね。ただ奇をてらった「デザイン」で目立つ包装をするのではなくて、マーケットの法則を汲んだ上でどんな「新しさ」が提案できるかがポイントです。そして最後には、その商品が売り場でどのように陳列されるのか、あるいはウェブで展開するのか対面販売なのか等々…、クライアントに慎重にインタビューして流通のプロセスをイメージしながら仕事を進めます。コンピューターや大学の研究室スペースの中だけでデザインを考えていると、消費者と遠くなってしまいますからね。

坂東慶一/1967年千葉県生まれ。通産省主催のコンペ受賞によりRoyal College of Art, Print Making Course(イギリス)へ留学。以後デザイン環境全体をテーマに様々な社会実験を展開。グラフィックデザイナーとして、アメリカやイギリス、オランダへ渡り、デザイン分野を横断的に活動している。

『こめのいづみ米沢』から依頼された有機米のパッケージについてお話を聞かせてください。

坂東 これは大学の総合研究センターが受けた産学連携のケースですね。クライアントはそんなに大きく商いをされている会社ではないのですが、自分たちのスケールの中で有機栽培にこだわってお米をつくっていらっしゃる。農業分野はまだデザインがそんなに浸透していない業界として、大学に着任した当初から興味があったので引き受けることにしました。
まず、商品名の『銀粒』のロゴですが、コンピューターで誰でもできるような組みではなくて、農家の方々の有機栽培に賭ける熱意とか「体温」を伝えるため、あえて不器用でも一生懸命に書いたというようなニュアンスにしました。センターの丸い形は、シンプルに「生命力」の象徴です。日本の文化において「お米」が持っている「命をいただく、命を育む」というイメージを象徴的にデザインしました。この形が「穀物検査米」の認定マークに似ている事が後で分かったのは面白い偶然でした。
それから、「有機栽培米」という表示だけはスタンプなのです。食品の安全が問われている世の中ですから、消費者への安心を保証するデザイン上のアクションとして、人が最後に手で押している痕跡をワンポイントに使っています。

このデザインへのクライアントや購買者の反応はいかがでしたか?

坂東 「ちょっと今までに見たことがないからびっくりした」という正直なリアクションでしたが、それがいいことなのか悪いことなのかというジャッジはその場ではなかったですね。「持ち帰って検討します」と。少し時間を置いてから、たぶんご自分の家の食卓とか、リビングの中でこれを置いて、しばらく考えられたのでしょうね、「だんだん好きになってきた」と言っていただいて。今はシーズンごとにこの丸の配色を変えていくプランを提案しているところです。魅力的な商品なので、できたら長いスパンでブランディングに関わっていきたいですね。
当初、生産者の方は『銀粒』を一般家庭で消費してもらう商品として売り出したいと希望されていました。でも有機栽培で手間がかかっている分、どうしても値段が高めになってしまうということで、まずはウェブの通信販売で展開したところ、贈答用としての注文がたくさん入るようになったそうです。このことは当初は想定していなかったのですが、マーケットがデザインから商品特性を判断し、新たな市場開拓というかたちで一人歩きした事については、非常に喜んでいただけました。

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主な事例

果物缶詰ラベル 牛乳パッケージ 焼酎ラベル、パッケージ

果物缶詰ラベル

ラベルデザイン〔宮沢食品〕
グラフィックデザインコース教員・学生

牛乳パッケージ

パッケージリデザイン〔酪王牛乳〕
平林千春教授・学生

焼酎ラベル、パッケージ

ラベル・パッケージデザイン〔金龍〕
中山ダイスケ教授・学生

和菓子の包装紙 ガーデニング用土袋 県産果実のカクテルフルーツワイン企画

和菓子の包装紙

包装紙デザイン〔松島屋菓子店〕
平林千春教授・学生

ガーデニング用土袋

パッケージデザイン〔グリーン渡会〕
中山ダイスケ教授・学生

県産果実のカクテルフルーツワイン企画

パッケージほかデザイン
〔県内ワイナリー各社および販売会社〕
情報計画研究室・学生

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