





中山 はじめモンテディオ山形からは「新しいグッズを作ってくれないか」というオファーをいただきました。僕もサッカーは大好きですし、プロサッカーチームのグッズ展開はとても面白そうな仕事だったのでお引受けしました。でも、グッズの新しい展開についてチームの運営サイドと打ち合わせを重ねていくうちに、今回の依頼の背景には集客数の減少問題の改善がベースにあることがわかってきました。それは好調なチーム状況にあっても、です。 僕は常々、日本のJリーグのブランディングに物足りなさを感じていました。欧米のサッカーはもとよりプロスポーツでは「地域性」はもっとも重要なキーコンセプトであり運営の屋台骨ですが、日本はJリーグそのものの歴史が浅いこともあって、浦和や新潟など一部のチーム以外は、まだ地域に根差している実感がないですよね? 山形県全体でチームの集客数を増やし、J1で戦っていける経済的な体力を培っていくためにも、山形固有の文化や地域性をチーム全体のブランディングに反映させていくことが大切で急務だと思いました。はじめはグッズ開発という限定された依頼でしたが、現在はチーム全体のビジュアルに関しても提案したいなと考えているところです。

中山 アイデアは現在構想中ですので、具体的にお見せできないのが残念ですが、ビジュアル、つまり目に見えるすべてのものに関して、ユニフォームやロゴなどはもちろんほぼ全部にわたって構想しています。ロゴには、山形県の4つの地方(最上・置賜・庄内・村山)で共有できる、ある象徴的なアイコンを使ってみるとか。そこでこだわりたいのは、「基本的には日本語を使いたい」ということですね。サッカーは西洋のスポーツなので、横文字のイメージから抜けきれないのですが、それだといつまでも欧米のユニフォームの真似になってしまう。日本語の美しさや格好良さを前面に押し出すデザインで、他のチームにはないオリジナリティーをアピールしていいんじゃないかと考えています。『はえぬき』や『平田牧場』など、もともとモンテディオ山形のスポンサー企業は日本語表記が多いですしね。 それから、リーグで選手たちは全国のスタジアムに遠征しますよね。アウェイの試合は、資金繰りが苦しいチームに負担をかけるものでもありますが、僕はその遠征自体が、「山形」を全国に発信する、ある種の「物産展」として巡回するようなイメージで、グッズやロゴが展開されていいと思います。チームが山形のフロントマンとして全国を回り、山形の魅力を宣伝する。このストーリーによって、現在よりももっと地元・山形のスポンサーシップを得られるブランディングを考えています。


中山 地元の教育機関として、常に地域社会への参画を求められている東北芸術工科大学と、J1昇格を機に、これからはもっともっと地元の応援を支えに全国に目を向けていく必要のあるモンテディオ山形の立ち位置は似ていると感じています。僕はこの“地方のサッカーチーム”に関わるようになってから、アウェイの試合に可能なかぎり応援に出向くようにしていて、そこでコアなサポーターの方々と交流し、チーム存続のためにどうしたらよいか、ブランドデザインについて一緒に考えてみようと呼びかけています。 ポイントは、この大学が山形にありながら、僕のように東京から通っている現役のデザイナーやクリエイターを教員としていることですね。だからこそ「山形」の良さを客観的に見られるし、東京の広告代理店主導では出来ないローカルな交流を通して、もっと県民に愛されるチームにしていくためのアイデアを生み出していけると思います。

![]() |
![]() |
![]() |
小学校校章ロゴマーク制作〔庄内町・立川小学校〕 |
病院ロゴロゴマーク制作〔二本松会山形さくら町病院〕 |
新野菜「行者菜」のブランド化キャラクター制作〔生産者農家〕 |
![]() |
![]() |
![]() |
新事業のキャラクター、ロゴ制作キャラクター、ロゴ制作〔丹野園〕 |
置賜の木材ブランディングロゴマーク制作〔置賜地材地住ネットワーク〕 |
伝統産業「米織」製品の広報戦略ロゴマークほかデザイン〔わくわく舘〕 |
![]() |
![]() |
|
遺跡公園ロゴマーク制作ロゴマーク制作〔山形県天童市〕 |
作業用ユニホームデザインを提案キャラクター、ユニホームデザイン
|
|