ニコニコ生放送視聴者賞

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『一皮むける旅』

有田工業高等学校(佐賀県)
高井良未波(3年)/田中彩菜(3年)/田中舞(3年) 指導教員:東加代子 教諭

ひとり旅でコミュ力アップ!

自分の考えがうまく伝えきれず、自分に自信が持てない「コミュ障」という言葉が話題になっています。学校や限られた地域で限られた人としか関わりを持たない日常では、コミュニケーション能力は身につきません。日常の枠から飛び出し様々なことを経験し、人との関わりから逃げず自分を変えていく「一人旅」は、人生の節目となります。私たちが提案する『一皮むける旅』では、旅人=「ピューパ(さなぎ)」、ホームステイ先=「ホスト」と呼びます。現状に不安や不満などを持つ「ピューパ」のリクエストと、手伝いや話し相手などを求める「ホスト」のニーズをマッチングさせます。組み合わせが決定すると事務局から「旅キット」が届き、スケジュールに沿って開く「試練カード」や目標が書かれた「ピューパズカード」などにより人と関わりを持てるように、旅がコーディネートされます。旅先の様々な出会いや過ごした時間が、「皮」をむくステップになるのです。

『一皮むける旅』

ひとり旅でコミュ力アップ!

二次審査時の提案パネル  PDFダウンロード

受賞者の声

高井良未波 Minami Takaira

高井良未波 Minami Takaira

私にとって、念願の決勝進出でした。「絶対優勝しよう!」という意気込みで、なりふり構わずプレゼンの準備に没頭しました。今振り返ると、自分でもよく頑張れたな、と思います。悔しい思いもしましたが、徹底的に努力できたことが、自信になりました。進学も決まり、デザセンを機に、私の人生に弾みがついたような気がします。チームサポートのおふたりに、いつか会える日を楽しみにしています。

田中彩菜 Ayana Tanaka

田中彩菜 Ayana Tanaka

私たちは、自分に自信が持てない人へ『一皮むける旅』を提案しました。その企画をつくり込むなかで、初対面の人に取材をしたり、写真や動画を撮らせてもらったりと、数多くの試練がありました。いつもうまくいくとは限りませんでしたが、気がつくと私自身がこの大会準備で、まさに『一皮むける旅』を経験していました。自分の考えをきちんと伝えて、最後までやり抜く、という旅だったと思います。

田中舞 Mai Tanaka

田中舞 Mai Tanaka

プレゼンテーションをつくり込むまでの間に、新しい人との出会いや、はじめての経験をすることができました。そのどれもが、普段の学校生活では考えられないような、充実したものでした。大会では、チームサポートの方や、他のチームの人と友だちになれました。人見知りな私でも、あんなに自分の考えが言えて、積極的に動けたということが大発見です。デザセンの日々を、一生忘れません。

東加代子 教諭 Kayoko Higashi

東加代子 教諭 Kayoko Higashi

決勝進出という、いわば「企画のお墨付き」をもらっているのに、生徒たちには提案の具体性や自信がほとんどありませんでした。プレゼンの準備どころか、まずは「自分探し」からはじめたようです。ベテランの先生を訪ね歩き、関係部署に取材に行っては本を読む…。悟りを求める修験僧のように、この頃が生徒には一番辛かったと思います。ベストアンサーなんて結局誰も持ってない、己でこしらえるしかないと思い至った頃から、やっとプレゼン準備に本腰が入りました。それが旅立つ3日前です。それからのスリリングで猛烈な練習の期間は、一番の思い出になったでしょう。確かに、あの数日間の成長ぶりは感涙ものでした。しかし、答えを求めて進むほどに混乱する、ちっとも快感を得られなかったあの日々こそ、成長の肥やしだったと思います。私も、どんな支援・指導がいいのか手探りでしたが、生徒のひたむきさに勇気づけられる日々となりました。