入賞

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『つづきがないない』

臼田高等学校(長野県)
高橋由貴(2年)/土屋彩乃(2年)/佐々木理実(2年) 指導教員:麻生合歓 教諭

未完成の物語で、子どもの創造力を育む絵本。

今の子どもは、あまり絵本を読まなくなっています。絵本は親子のコミュニケーションの手段としても最適です。そこで、親子のコミュニケーションツールとなり、子どもの発想力を育むことのできる絵本「つづきがないない」を提案します。この絵本には2つのタイプがあり、「とちゅうがないない」は物語の途中のページが、「おわりがないない」は物語の終わりのページがそれぞれ白紙になっていて、どちらも子どもたち自身が物語を考えて完成させます。人魚姫は最後、泡になって消えてしまいますが、この終わり方に納得がいかないという人も、自分次第で様々な終わり方を考えられるのです。
いつの間にか、人と人とのコミュニケーションから、機械を挟んだコミュニケーションへと変化してきています。手と手、目と目を合わせるコミュニケーションを大切にしてほしいと思います。

つづきがないない

未完成の物語で、子どもの創造力を育む絵本。

二次審査時の提案パネル  PDFダウンロード

受賞者の声

高橋由貴

高橋由貴 Yuki Takahashi

デザセンは決勝大会に行くのが初めてで、すごく緊張しました。初日には先生がボケて、靴を履き忘れてシューマートに行って買ったり、同じチームの土屋が切符を無くしたりして大変でした。練習も大変でしたが、本番を何とかできたことがうれしかったです。他のチームを見て、勉強しなくてはいけない部分がたくさんあり、とても良い経験になりました。大変だったけど楽しかったです!

土屋彩乃

土屋彩乃 Ayano Tsuchiya

決勝進出の報告を受けたときは嘘じゃないかと思いました。準備不足でチームサポートの門馬さんや及川さんにたくさん迷惑をかけてしまいましたが、2人のおかげで、緊張することなくステージに立つことが出来ました。最後の最後で、噛んでしまったことがとても悔しい気持がありましたが、結果はどうであれ、いい経験ができたと思います。とても充実した3日間でした。

佐々木理実

佐々木理実 Satomi Sasaki

「山形にデートに行かないか?」これが、私がデザセン決勝大会のサポートメンバーに入るきっかけになった一言でした。毎日遅くまで残って作業し、絵本のサンプルを作りました。山形に向かう日は重たい絵本を持って新幹線に乗り込み、決勝大会に臨みました。結果は入賞でしたが、いい経験になりました。本当に出版されたらいいなと思います。

麻生合歓 教諭

麻生合歓 教諭 Nemu Aso

「Stay hungry, stay foolish.」Appleのスティーブ・ジョブズがスタンフォードの卒業式のスピーチでこう言いました。この言葉を聞いてみなさんはどう思うのでしょう?私は「くだらないことを考えてもいい、ただ努力し続けろ」と言われているような気がします。デザセンの指導に当たって「どんなくだらないことでもいいから問題を探して、それの解決策を考えろ」と言いました。そんな中で生まれたのが「つづきがないない」です。この企画書を初めて見たとき、彼女たちが考えた提案を、早く世の中に紹介したくて仕方ありませんでした。決勝進出が決まってからどうプレゼンするかを本当に悩みました。話し合いの中「プレゼンが世界一上手なのはだれ?」「それはジョブズだろ」という会話がなされ、ジョブズのプレゼンを片っ端から研究しました。10月5日に彼の訃報の後には「このプレゼンをジョブズに捧げます」と彼女たちが言い出すくらい、私たちは、彼にのめり込んでいました。デザセンでは大切なことを学べます。なにより私自身が学んだことがたくさんありました。この大会を支えている多くの方々に、心から感謝しています。現在マスコミにも取り上げられ、出版社と打ち合わせも始まりました。本当に書店で並ぶ日が来るかも知れません。最後になりますが、この大会の最中に彼女たちが言った一言を残させてください。「私たちはアホでお腹が空いています。だから食べるものを下さい。」