【参加者募集】 東京在住の山形出身者による、共同制作プログラム 大橋文男ラボ「うしろ耳で聞こえてくる声」

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今年9月に山形市で開催する「みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ2016」(主催:東北芸術工科大学/芸術監督:荒井良二)では、アーティスト大橋文男氏による映像作品「うしろ耳で聞こえてくる声」の、東京での制作活動に参加いただける【東京都内在住で山形出身の方】を募集します。
本作品は、山形を離れ、大都市・東京で暮らす人々が、故郷への想いや距離感を、アーティストとともに表現していくプロジェクトです。下記アーティストコメントをお読みいただき、作品の制作趣旨にご賛同いただける方は、4月26日[火]の第一回大橋文男ラボのキックオフミーティングにお集まりください。

 

[アーティストコメント]
私は故郷(石川県能登半島)を離れて 34 年になりますが、 故郷にたいして複雑な想いがあります。 生々しく鮮明な記憶や、突然、暴力的に振りかぶさってくる記憶など、様々な記憶です。 常に付きまとう、「家」にまつわる問題も抱えています。

東京には私と同様に、故郷から離れて暮らす人々が大勢いて、「東京」を形成しています。そのようなひとりひとりは、やはり私と同じように、故郷への複雑な想いや、「家」や「親」、あるいは「仕事」にまつわる諸問題を、それぞれ抱えていると思われます。

今回、山形ビエンナーレ2016で制作する「うしろ耳で聞こえてくる声」は、山形県出身で東京在住の方々に、荻窪のカフェ「6次元」に集まっていただき、故郷の「山形」を「東京」から考え、語り合っていくなかから、そこに集った(東京在住・山形出身者の)人々と一緒に、いくつかの短編映像作品をつくりだしたいと考えています。

結婚・就職・進学、その他さまざまな理由や状況で、故郷を離れ、東京で暮らしている人のなかには、もう何十年も、1 度も帰っていない人もいるかもしれません。山形に生まれ、山形から離れて暮らす人が、山形とどのように離れていったのか。あるいはどのようにつながっているのか。また、どんな問題や悩みを抱えて都市で暮らしているのか。そのさまざまな、東京⇄山形の心模様を互いに掘り下げながら、それをもとに映像作品をみなさんと一緒につくり、2016 年の山形ビエンナーレで発表したいと思います。

2016年4月9日/大橋文男

[プロフィール]
大橋文男|Fumio Ohashi
アーティスト。1963年石川県生まれ。2015年東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程美術専攻修了。作品「森と歩く人」で2010年東京藝術大学「O氏賞」受賞。瀬戸内国際芸術祭関連事業「小豆島AIR art project」(2010年/香川県・小豆島)に参加。主な個展に「大橋文男 −しっぽをだいてねむるように まぶたをだいてねむる」(2011年/LIXIL GALLERY 2)など。埼玉県飯能市在住。

 

[実施概要]
企画名:「大橋文男ラボ うしろ耳で聞こえてくる声」VOL.1(キックオフミーティング)
会期:2016年4月26日(火)
時間:19:00~21:00
※以降のラボ実施日は、5/24(火)19:00~、6/21(火)19:00~の予定です。
会場:カフェ6次元
住所:〒167-0043 東京都杉並区上荻1-10-3 2F
料金:無料(事前申込制)
講師:大橋文男、宮本武典、ナカムラクニオ

参加条件:原則として山形県出身で東京都内にお住いの方ですが、初回は上記趣旨に賛同くださる山形に地縁血縁ある方であればどなたでも参加できます。
定員:各回25名(全席自由・整理番号有)

■申込受付:メール件名を『大橋ラボ』とし、お名前、人数、電話番号を明記の上、カフェ6次元宛に送信してください。
→ 6次元:rokujigen_ogikubo@yahoo.co.jp

*限定25席。限定数に達し次第、申込受付を終了いたします。
*お申し込み順に整理番号がつきます。当日開場時間になりましたら番号順にお呼びし、ご入場いただきます。(お呼びした時にご不在でしたら整理番号は無効になり最後のご入場になります。)
*夜のイベントのためお子様連れでの参加はご遠慮ください。

お問い合わせ:東北藝術工科大学(山形ビエンナーレ事務局)
       Tel:023-627-2091

 

[推薦コメント]
・ナカムラクニオ(「6次元」店主/映像ディレクター)
大橋文男さんは、記憶の彫刻家。
他人の記憶をはさみで切り取り、加工する。
土地の記憶を掘り起こして、再構築する。
しかも、それは過去の記憶ではなく、未来の記憶なのです。

・宮本武典(山形ビエンナーレプログラムディレクター)
3年前に山形ビエンナーレの立ち上げを発表したとき、地元の山形県内よりもむしろ、首都圏在住の山形に縁ある方々から「私たちも関われませんか?」という声がたくさん届きました。これは私たちにとって予想外のことで、ご要望に応えるプログラムをすぐに用意することができなかったのが心残りでした。
いま、全国各地でさまざまな芸術祭が興っているなかで、大都市で暮らす地方出身者になかには、そのような地方芸術祭でつくられる地域密着型のアートを、ただ鑑賞したり消費したり、あるいはボランティアツアーに参加するだけでなく、都市にいながらにして「一緒につくりたい・表現したい」と願っている人は少なくありません。
そして、多くの地方都市が抱えている諸問題は、もはや地方在住者だけでは解決できません。今回の試みで、都市生活者の(故郷への)「本音」に耳を傾け、それを可視化し、山形に届けようとする大橋文男さんの映像プロジェクトは、昨今の単純な〈都市=消費/地方=生産〉のイメージに一石を投じる協働になるのではないかと期待しています。
「うしろ耳で聞こえてくる声」は、東北に暮らす関西出身である私にも聞こえてきます。私自身も大橋さんのプロジェクトをサポートすることを通して、年老いた家・親・故郷について考えてみたいし、葛藤や決断を促すそのような「声」にこそ、この時代の・この国のリアルや未来の姿があるように思えてなりません。

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