横浜トリエンナーレ「やなぎみわステージ・トレーラー・プロジェクト」に在学生も参加

東北から新しい芸術の可能性を探る課外活動グループ〈東北画は可能か?〉の参加学生を中心とする在学生約20名が、ヨコハマトリエンナーレ2014に出品されるやなぎみわの移動舞台車のスカート画を描きました。

地域文化の勉強会を重ねながら描く〈東北画は可能か?〉の取り組みに現代美術家のやなぎみわ氏が共感。やなぎ氏指導の元、台湾で東北芸術工科大学、京都造形芸術大学、台北芸術大学の有志が移動舞台車の外装と内装の原画を手がけました。その後、日本でステージの土台部分を覆うスカートの装飾画を京都のやなぎ氏と相談を重ねながら〈東北画は可能か?〉で制作。姉妹校の京都造形芸術大学にてスカート原画を元に布に装飾画を印刷し、最終的な華飾が加えられヨコハマトリエンナーレ2014にて展示されます。学生達が描いた画のサイズは7.5m×1.2mが1点と、1.3×1.2mを2点という巨大なもの。2014年8月1日から11月3日まで開催されるヨコハマトリエンナーレ2014には、やなぎみわ氏の「 新作演劇『日輪の翼』(原作:中上健次)のための移動舞台車」の一部として出品されます。山形ビエンナーレでは、〈東北画は可能か?〉のブースにて更に描き込みが加えられたスカート画の原画を展示します。

横浜トリエンナーレ(やなぎみわステージ・トレーラー・プロジェクト出展)

会期:2014年8月1日(金)〜11月3日(月・祝)
休場日:第1・3木曜日
開場時間:10:00〜18:00 ※入場は閉場の30分前まで
会場:横浜美術館、新港ピア(新港ふ頭展示施設)
URL:http://www.yokohamatriennale.jp/2014/

やなぎみわステージ・トレーラー・プロジェクト アーティストトーク

日時:2014年8月2日(土)16:30〜17:30(開場 13:30)
会場:新港ピア・カフェ /定員80名
出演:やなぎみわ×沈昭良
入場:無料(当日有効のチケットが必要)

日時:2014年10月11日(土)17:00〜19:00(開場 16:30)
会場:調整中/定員50名
出演:都築響一×森村泰昌「世界の中心には忘却の海がある/路地と秘宝館はどこにでもある」
進行:やなぎみわ

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やなぎみわステージ・トレーラー[撮影:沈昭良]

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〈東北画は可能か?〉スカート画制作の様子

美術作家・演出家、やなぎみわ

やなぎみわは、「エレベーターガール」シリーズや「マイ・グランドマザーズ」シリーズで注目を集め、2009年には第53回ヴェネチア・ビエンナーレの日本館代表も務めた美術作家。近年では作・演出家として精力的に演劇公演を手がけており、昨年上演された『ゼロ・アワー 東京ローズ最後のテープ』は2015年の北米ツアーが決定するなど、その活躍の幅を広げ続けています。

やなぎみわ ステージ・トレーラー・プロジェクトとは?

〈移動舞台車〉は、やなぎみわの演劇のキャリアにおいて最新作となる『日輪の翼』(原作:中上健次)の舞台装置であり、独立した美術作品でもあります。〈移動舞台車〉の「制作」「展示」「パフォーマンス」「演劇公演」これら全てを合わせて《やなぎみわ ステージ・トレーラー・プロジェクト》と呼んでいます。台湾独自の文化である舞台車はタイワニーズ・キャバレーとも言われ、照明・音響・カラオケ・スモーク等の機能を備えたレンタルステージです。日本の「デコトラ」と同じように、過剰な装飾や、派手な電飾が特徴です。
今回、やなぎみわによってデザインされ、台湾の工場に特注された〈移動舞台車〉は横浜港で日本初上陸を果たしたあと仕上げの作業を施し、2014年8月1日より始まった「ヨコハマトリエンナーレ2014」にて展示。さらに、京都で開催される「PARASOPHIA:京都国際現代芸術祭2015」においても、〈移動舞台車〉を用いてパフォーマンス予定です。
その後の稽古期間を経て、いよいよ本来の姿とも言える『日輪の翼』演劇公演の舞台装置として、全国を巡回します。

やなぎみわの〈移動舞台車〉

台湾ではポピュラーな舞台車ですが、今回の〈移動舞台車〉は、日本に輸出するため、「トラック」ではなく「トレーラー」の仕様で製造された特注のものです。トレーラーは「ヘッド」と「リアカー」という部分に分かれ、今回は「リアカー」を舞台として制作し、輸入、日本で「ヘッド」をつけて道路を走行します。この「リアカー」部分だけで13トンにもなる〈移動舞台車〉は、油圧によって開閉します。
二重になった可動部分は外側が天井、内側がステージになります。

  • 走行時車両寸法:全長9.5m×全幅2.5m×全高3.6m
  • 展開時車両:高さ10m
  • ステージ:幅5.2×奥行き7.4m
  • 地上高:1.4m
  • ステージ厚さ:10cm

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クラウド・ファンディングによる資金提供のお願い

やなぎみわステージ・トレーラー・プロジェクトでは、クラウドファンディングというシステムを使い更なるデコの為の資金提供を募集しています。今回の〈移動舞台車〉には装飾と電飾が施されていますが、〈デコ〉に終わりはありません。
もっと派手やかに、もっと過剰に。
国際芸術祭と言えば華やかなイメージがあるかもしれませんが、予算的にはかなり厳しいのが実状です。台湾で特注した車体代のほか、輸入、移動、維持、保管と、装飾以外にも莫大なお費用がかかっています。多くない予算は底をついてしまっていますが、まだまだ〈デコ〉は始まったばかりとも言える状態です。そこでクラウド・ファンディングを利用して、多くの方たちと一緒にこの〈移動舞台車〉を完成させたいと願っています。
そしてクラウド・ファンディングを利用することには理由があります。このたびのプロジェクトでは、資金を提供して頂いた方たちのお名前を「芳名」として頂戴し、外装部分に「名入れ」、〈デコ〉の重要な一部分として使用させて頂くことを考えています。全長約9.5mにもなる〈移動舞台車〉に書かれた、大小様々な名前が〈デコ〉になる。大衆文化の中で育った〈移動舞台車〉だからこそ、多くの人の名前を刻むことによって完成されると言えるのです。
「耳なし芳一」の芳一に引き写された般若心経のように、皆様のお名前で〈移動舞台車〉をお守り頂きたい。
そして「耳なし」とならぬよう、くまなく車体を多い尽くせるよう、多くの方のご支援を願っています。
「名入れ」は、やなぎみわ自らの手でひとつひとつ、全員分のお名前を車体に直接書き込んでいきます。

 

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